あらすじ
明治維新の30年後に「ふるさと」が注目され、敗戦の30年後に「下町」が発見された――。下町はかつて工場からの煙が立ち上る、「近代」の象徴でもあった。やがて東京の重心は山の手に移動し、高度成長期を経て下町はノスタルジーの象徴として「発見」された。果たして、日本人は下町の姿に何を見出しているのだろうか? 人々の暮らしや住まい、娯楽を中心に、「ディスカバー・下町」された13の街の実像をひもとく。
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Posted by ブクログ
<目次>
序章 東京の下町には4つの段階がある
第1章 第一下町~日本橋・神田・京橋
中央区
佃島・月島
神田
三崎町
第2章 第二下町~浅草・下谷・芝
台東区
佐竹
芝
第3章 第三下町~深川・墨田・荒川
深川
墨田区
荒川区
第4章 第四下町~北・足立・江戸川・葛飾
北区
足立区
江戸川区
葛飾区
<内容>
いわゆる「下町」と称される地域は、江戸時代からの下町ではなく(これは神田、芝あたり)、近代化の過程で貧民が住み、それがどんどん郊外に押し出されて、そのあとが「下町」と呼ばれるようになったことを、丹念に調べている。三浦さんのコツコツと調べた東京論はなかなか面白い。