【感想・ネタバレ】セックス依存症のレビュー

あらすじ

不倫スキャンダルはなぜ繰り返されるのか?
彼らは「性欲モンスター」ではない!
セックスでしか満たされない人たちの実態とは。


□性的な思考や行動をしているとリラックスできる
□不安や孤独感をやわらげるためにセックスすることがある
□セックスの後、罪悪感や自責の念を抱いて落ち込む
□性的行動に時間をとられ、家族や友人をおろそかにしている
□最近、性的行動のせいで集中力や仕事の能率が落ちている
□性的関係を持つ相手を次から次へと変えている
□性的行動を隠すため、噓をつくことがよくある
……ひとつでもあてはまったら要注意!


不倫を繰り返して離婚、風俗通いで多額の借金、職場のトイレでの自慰行為がバレて解雇……度重なる損失を被りながらも、強迫的な性行動を繰り返してしまうセックス依存症。#MeTooムーブメントの引き金となった映画プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインも治療を受け、最近ではお笑いコンビ、アンジャッシュ・渡部建さんの不倫スキャンダルでも「セックス依存症では」?と憶測が流れた。

「セックス中毒」「性欲の強い変態」などと偏見を持たれがちだが、実は性欲だけの問題ではない。脳の報酬系に機能不全が生じて「やめたくてもやめられない」状態に陥ることに加え、相手への支配欲や満たされない承認欲求、過去の性被害や刷り込まれた性的嫌悪、「経験人数が多いほうが偉い」といった〈男らしさの呪い〉などが深く関わっているのだ。

2000人以上の性依存症者と向き合ってきた専門家が、実例をもとにセックス依存症の実態に迫るとともに、専門機関での治療や、ほとんど知られていない自助グループでの回復へ向けた取り組みを紹介。さらに性依存症の背景にある「男尊女卑」「性欲原因論」「家庭での性教育」といった社会問題を解き明かす。AV男優・森林原人氏との対談も収録。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

センシティブなテーマをアカデミックに説明しつつ、実際の当事者や性産業で働き啓蒙しているゲストスピーカーとの対談もあり、非常に読みやすく、参考になった。
病期のくるしみから回復期に至るストーリー含め勉強になった。

1
2021年11月15日

購入済み

性教育等の重要さ

新書ですので1時間もかからずに読了できましたが、内容は決して軽くはありませんでしたね。
私の元配偶者もアルコール依存症を家族ぐるみで隠していましたので、こういう本の内容は、本当に他人事ではありませんでした。
本文でも紹介されている津島隆太氏のまんが作品も参考になりますが、こちらは臨床の当事者の本でもあり、重要なことを分かりやすく書いていますね。
中高の図書室等に常備して欲しいような1冊でしたね。
強くはなれないので、賢くあれ、はホントそう思いますが、ネットの有象無象等、視野狭窄なお山の大将、は幾らでもいますし、山谷えり子や故・古賀俊昭みたいな政治屋が有害無益なのもよく分かりますね。
巻末の森林原人氏との対談等も良かったですね。ぜひ読んで欲しい1冊です。

0
2022年10月26日

Posted by ブクログ

非常に面白く、とても学びになりました。
一番感じたのは「こういう人がいるのだ」と思ったことです。
実は僕自身、依存症ではないか?と自分で疑いをかけて、この本に出会い読みました。本に出てくる事例や対談で、「そのパターンがあったか」「そう考えるのか」と思うことがありました。けれど、これはどちらともとれます。
「そのパターンがあったか」「こう考えるのか」は、自分とは別の視点を得たということです。つまり、次そのような場面になったときに、考えてしまうフックができてしまったのです。
本で言葉にしてくれておかげで、この考え方は「認知の歪み」ということを認識すると同時に、また新たに考えてしまうフックになった。
だから、治療と依存も紙一重だなと思いました。

この本を読んだ僕を含めた皆さんが、今日を幸せに、健やかに生きられますように。

0
2025年05月27日

Posted by ブクログ

なかなか読みやすかった。
依存症の治療というのは難しい。
完治はできないが抑えることはできる。
1日単位でやめることを継続して、やめ続けることが大事なのか。
子供への性教育も大人になったときの依存症や誤った性知識をつけさせないためにも重要と教えてもらえた。

0
2024年06月08日

Posted by ブクログ

強くなるより、賢くなれ。依存症からの回復で、ものをいうのは、強い意志ではなく賢い工夫だというメッセージは、ここでもとても印象的でした。
AV男優との対談も、単にセンセーショナルなだけでなく考えさせられる。
性犯罪の情状証人尋問で、性生活について尋ねるのは最悪で必要性関連性に欠けるというのは頭に入れておくべき。
家庭での性教育について、実際あなた達はどうなんだというところで、そこは予感を持たせた秘密がいいのだというのは、いちばんしっくりきた。

0
2023年12月27日

Posted by ブクログ

タイトルからイロモノ扱いされるかもしれないけれど、中身はアカデミックに依存症のことをまとめてある良書。
依存症が生じるプロセスが分かりやすく書かれていた。
一元的な視点ではなく包括的に見て実態を把握しなければ依存症の改善は難しいと痛感。
「やめる」のではなく「やめ続ける」という表現の重みと困難さに想いを馳せた。

0
2021年08月24日

Posted by ブクログ

依存症の本人には、過去に被害者だったり、機能不全家族で育ったりそういった背景がある事が知れて視野が広がった。

0
2023年07月31日

Posted by ブクログ

 チェックリストに該当項目が多すぎて。母親にも昔からその気があって心配だったとか言われるし。なんなんまじ。誰か助けてくださいと思って読んでみた。自助グループの存在を知って興味を持ったけど、場所と時間の都合が合わなくて難しそう。継続的に精神科に通院するほどでもないと思うし、というかそうであってくれよという感じだし、結局何一つ行動に移せないまままた様子見フェーズに突入。いつまで経っても解決しない。
 それはまあそうでしょうねという話だけれど、本の最後に、やっぱり人との繋がりで心の中の寂しさを埋めながら生きていくべしと書いてあった。たしかに友達と会っているときは性的なこととかなくても一人でいるときよりは寂しくないし心は穏やか。今のわたしは日常において圧倒的に会話量が足りてないと自覚しているから、なるべく努めて人と会うようにしようと思う。あと、こういうメンタルケア系の本に必ずと言っていいほど書いてあることとして、とにかく何かに没頭する時間を作りましょう、と。何かに集中していれば他のことは頭の中からいったんいなくなるし、いったんいなくなると、その夢中だった作業が終わったあともわりとクリアな状態を保つことができるのだ、と。これは本当にそうだと思う。こうやって読書感想文を書いているときわたしはものすごく集中していて、これが終わったあともけっこうスッキリした状態でいられる。生きていくってきっとそういうことなのかな。みんなそれを繰り返して息をしているのかも。他の誰かに頼らず目の前のことに集中して寂しさを埋めながら自力で生きていけるようになる努力、暗中模索感満載でまじしんどいけど頑張って続けてこー

0
2023年03月18日

Posted by ブクログ

タイトル通り、セックス依存症について解説した本である。著者の斉藤氏は現役のソーシャルワーカーで、様々な依存症のケアに関わっている。“セックス”とつくからぎょっとしたり、下卑た好奇心の対象になったりするのだろうが、実態はほかの依存症と大差ないらしい。そして「セックス依存症」という病名は存在しないという事実が、興味本位で煽られている証拠だと思う。

0
2021年02月01日

「学術・語学」ランキング