あらすじ
19歳の鬼才、降臨。衝撃の問題作、爆誕。
彗星のごとく現れ
SNS上の話題を一心に集めた
“浄土るる”。
いじめを題材にし、
SNS上で累計10万いいね獲得『鬼』や、
幸せについて思いをめぐらす
人間ではない生き物たちの苦悩を描いた『猫殴り』など
目を離せないラインナップ。
さらに未発表の短編『こども』も収録し、
圧倒的密度であなたに濃密な“気持ち”をお届けいたします。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
ジャンルは宮崎夏次系とか阿部共実に近い。胸糞だけど性描写がないのと絵がポップなので物理的なグロさはなく読みやすい。
猫殴りと神の沈黙で書かれているような「絶対的な存在」があったとしてあなたはそれをなんの疑問もなく信じるかというテーマと、善がほとんどの場合ひとりよがりな偽善をはらんでいて完全なる善などはないというテーマを繰り返し描写している。世界は自分の手ではどうにもならないし、どうにかなったとして良くはならないだろうみたいな諦めの空気を終始吸わされている感覚。結構好きだなぁ。
擬音が画面にうるさく描写されていて、その感覚的な描き方がなかなか好き。これはまた読み返すかもしれない。
短編集ついに
Twitterで話題になっていた『鬼』を読んでから、浄土先生の作品が気になり購入。どれも静かに不気味。ご都合主義な幸せな終わり方にならないところが良い。『神の沈黙』が一番分かりやすい話だと思う。
大天国はない
「鬼」をたまたまツイッターで読んで震えて以来気になっていた作家。本屋で収録作品を見つけたので電子で買ったら大当たり。他の話も凄まじい。「神の~」で、越ちゃんがおにぎりだけは食べたんだろうなというのが(荷物はあるけどおにぎりは見当たらないので)救い。結局洗脳から逃れられなかった結末がショックだったけど、後に死を選ばざるを得なかったとしてもあの時だけは友達のために神を裏切る選択を越ちゃん自らしたことに切なくもじんとした。