あらすじ
世界各地でデジタルトランスフォーメーション(DX)による効率化と高付加価値化が進められるなか、日本には旧弊に囚われて変革を進められないでいる企業や行政組織が多い。そこに新型コロナウイルスが追い打ちをかけ、抜本的な業務改革が求められている。
そこで注目を集めているのがRPA(Robotic Process Automation)、つまりコンピュータで行なう作業を自動化するツールである。プログラミングの知識がなくても利用でき、既存のさまざまなITシステムを置き換えなくとも"つないで"いくことができるため、短期間・低コストで導入可能な上、適用範囲が広いことが大きな特長である。
2019年11月時点で日本におけるRPAの導入率は38%、大企業では51%に達している(MM総研調査)ものの、大規模・本格的に活用している企業は極めて少ない。年間350万時間=1750人分の業務をRPAで代替し、余った人員を対人交渉や新規商品開発などに振り向けているSMFGのような例も出てきている。
さらに、RPAとAIを組み合わせることで、単純業務だけでなく、条件分けや判断を伴うような高度で複雑な業務の自動化も始まっている。実は、このような動きは、日本企業における煩雑な業務をRPAで代替させようとする努力の中から世界に広まっていったものだ。
本書は、日本企業・社会が抱える課題に対して、RPAとAIがいかに効果的に活用できるかを、導入専心企業経営者等との対談も含めて、わかりやすく解説していく。キーとなるメッセージは、RPAは業務の自動化・効率化を大きく進めるだけでなく、人間の仕事を変えていく、つまり、人間がする必要のない仕事はRPAに任せ、人間は人間にしかできない仕事に専念できるようにしていくという点である。
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Posted by ブクログ
数年前に献本頂いていたが、今まで読めずにいました。
今あらためて読むと、これからの日本のこと、自分のこれからのことを考えるのに示唆に富む内容でした。
RPAには企業や社会を変革する大きな可能性がある一方で、個人でも組織でも使いこなすのは簡単ではない用に思います。今は使いこなせる組織、個人が先にどんどん使って成果を出して行くことが大事だとも思いました。
本文中「業務を自動化できる人材が必要」、というのはそのとおりと思いました。
また学生の教育の話の中で、何を学ぶかを自分で気づくようにする、動機付けの話が興味深かったです。
Posted by ブクログ
仕事で職場のデジタイゼーション、デジタライザーション、DXに関わる案件に携わることになり本書を手に取りました。
DXはトップの牽引力がとても重要だと思ってきます。本書では著者と7人の現役リーダーとの対談があり、DXを推進する上で大事なことや、実際の適用事例を知ることができ、アイデア出しにとても参考になりました。
Posted by ブクログ
テクノロジーだけに注目するのでなく、それが解決する社会問題など、視座を高く持ち自分の「北極星」を見ながら頑張り続けるヒントの為に購入。想像通り良いヒントをたくさんもらった。
Posted by ブクログ
RPA×AI
企業のレガシーやEUCをロボットやAIを活用することで、データ投入などの単純作業や労働から人を開放する。ラストワンマイルの自動化
一見、取っ付きにくそうなRPAですが、銀行での導入実績やOCRでの活用など、理系だから文系だからで出来ないでは済まされない時代になっているのかなと感じました。
人は考える仕事に没頭して、より人間らしい仕事をすることになると言うけど、人間らしいって何でしょうね。
Posted by ブクログ
この書籍は、RPAについて解説しています。
導入に当たって何を留意するべきかについて切り出しを行います。
RPAで有用な作業の種類と何から着手するべきか観察することが必要だと言及しています。
便利な道具を持つと目に入るものがすべて対象に見えてしまうが何が有用なことなのか観察と試行が大事だと締めくくられていました。
Posted by ブクログ
RPAとAIを活用したDX事例を学べる一冊。著者の会社が提供するサービスPRでもあるが、導入している各社社長とのインタビューもあり、多面的にDXに取り組む現場を紹介している。
AI-OCRについての紹介もある。当社でも導入を前提に検証しているが、精度がまだまだとの声も聞く。(本書で紹介されている企業が提供しているものではありません)
とはいえ、DXの波は確実に着ており、数年後にはAIと人間が共存している新しい働き方になる。そのときに、人間はどんな仕事に時間をかけるべきなのかを意識しておかないといけない。今までの業務の延長では無く、今までにない領域で自分たちの頭を使わないといけなくなる。自動化できるものは、RPAがやってくれるし、AIができる仕事は、AIが行う。AIが替われる仕事をしている人は、AIを使いこなして、人間にしかできない仕事をすることになる。数年以内に。DXの本質を理解し、学ぶことを怠らず、その衝撃に備えるべく、準備をしよう。(笑)
Posted by ブクログ
会社の仕事で DX の案件に携わることになって読んだ本。
ただこの本は AI と rpa を中心にして書いた方なので私が関わっている仕事とは少し違った。
この本が売っていることは rpa お AI 使って業務を簡単にするといったことをよく記載されているが確かに重要だが私のミッションではない。私のミッションはサプライチェーンの分野でデジタルを使った改革現場の取り組み施策を進化加速することだ rpa ではできない。
なので少し期待外れだった。
Posted by ブクログ
テクノロジーと人間の関係性を考える一冊となった。実務的な話というより、もっと大きい枠組みとして捉えたい人には良い。企業の対談は参考になるものが多かった。
Posted by ブクログ
RPAのシステムを提供しているUiPath社の日本で代表を務めている長谷川氏が自身の経験や対談を綴った書籍。
今まで仕事ではシステムやプログラムなどの経験は全くないのですが、RPAへの興味から手に取った本です。
どういった業務がRPA化に向いているのか、世界の様々な企業がどう変化していくのか…
自動化で仕事が減る・なくなるわけではない、現場が使う…現場の人がより良くなるために…何をどうすればいいのか考えさせてくれる本です。
ちなみに専門的に『UiPath』を学びたい人は別の本をお勧めします!