【感想・ネタバレ】相対論的量子力学のレビュー

あらすじ

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「相対論的量子力学」とは「特殊相対性理論」と「量子力学」が融合された理論で、1928年に提案されたディラック方程式を基礎方程式とする。したがって、「特殊相対性理論」と「量子力学」を学んだ方が本書の主な対象であるが、これらに関する基本的な概念と知識を付録に記載したので、大学の下級生でも意欲のある学生ならば、自主学習や自主ゼミを通して読みこなせる構成になっている。
第I部では、相対論的量子力学の構造と特徴について学ぶ。具体的には、ディラック方程式を導出し、そのローレンツ変換性、解の性質、非相対論的極限、水素原子のエネルギー準位、負エネルギー解の解釈について考察する。第II部では、相対論的量子力学の検証について学ぶ。具体的には、電子・陽電子などの荷電粒子と光子の絡んださまざまな過程(クーロンポテンシャルによる散乱、コンプトン散乱、電子・電子散乱、電子・陽電子散乱)に関する散乱断面積を導出し、高次の量子補正について考察する。なお、本書をマスターされた方は、次のステップとして同選書『場の量子論 -不変性と自由場を中心にして-』(坂本眞人 著)に進まれることをお勧めする。

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Posted by ブクログ

本書のメインはディラック方程式であり,量子力学の学習において終盤で軽く触れた概念であろう。本書では非常に丁寧な式展開を通して,相対論的量子力学の理論と適用を示していく。

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2024年02月10日

Posted by ブクログ

式の展開はこれ以上ないというほど丁寧。学部レベルの理解と前提知識で独学が可能な、ありがたい教科書である。

最後の2章=高次補正はやや難易度が高い。

付録については、復習的なB,Cは、やはりこれだけでは苦しい。量子力学、特殊相対論、電磁気学、群論は前提知識として、それぞれ別書で学んでおいた方が良い

発展的な付録D,E,Fは、深い理解はおぼつかないが、超対称性理論やD次元ミンコフスキー空間など、より先端の理論に触れられてワクワクする。

致命的な誤植がないのも、物理学の本としては本当に珍しい。

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2017年06月12日

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