あらすじ
俺から離れていった恨み言は、抱きしめた腕の中で直接言う
借金まみれの下級貴族の令嬢と若き将軍
男爵家を継いだフィオナは借金返済のため望まぬ見合いへ向かう。待ち合わせ場所に現れたのは黒馬に乗った精悍な青年。有無を言わせず彼の屋敷に運ばれたフィオナは、主の甲斐性を心配していた使用人たちの温かい歓迎を受ける。その当人は王国三剣の一振り、白鷲将軍グレイグ。一瞬でフィオナを見初めたグレイグは婚約も整わないまま初夜を遂げてしまう。しかし、お互いの見合い相手が別人と判明し!?
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短いお話ですが、しっかりまとまっていて面白かったです。山場の解決に盛り上が血がイマイチかけるのですが、このページ数では仕方がないですね。それにしてもヒーロー寡黙すぎです。
Posted by ブクログ
互いに相手を取り違えてしまったお見合いだったけど、初手から相性いいのは分かっていたので(もうまさに運命の相手だった)真実が明るみにならなければと願ってしまった。
そういう訳には勿論いかなかったが。
そして、いざ明らかになったと思ったら、予想以上の真実が盛り込まれていて、胸を鷲掴みにされた。
自分は借金まみれの男爵家だし、見合い相手も違うし、黙って身を引くのだと思っていたら……グレイグではないが、呪うぞジェイド。
これだから実際に見てもいないくせに噂話を真実だと鵜呑みして、それでしか人を判断しない人は困る。
グレイグのことを思ってのことだが、グレイグのこと自体もちゃんと見えていなかったからな、彼は。
その分のしっぺ返しは番外編で拝めるので、ある程度スカッとはできたが、正直自分も許す気ないから。
フィオナはいい子なんだよ。
いい子なんだよ!
過去の経験もあって表情筋が死んでいるグレイグ。
過去の経験から人の表情を読むのに長けたフィオナ。
これほど相性のいい相手は本当にいない。
グレイグのことを怖がらず、誤解もせず分かってくれる若い令嬢は実際フィオナくらいだろう。
また人の噂に流されず、自分で見て触って感じたものを信じるグレイグは、例えフィオナの態度が変わっても、違和感を抱いてくれた。
その態度の変化が、グレイグのことを思って敢えて取った行動だったことを、グレイグはちゃんと(時間はかかったが)理解してくれた。
何という救いだろうか。
挿絵のしょぼくれたグレイグには本当に心痛めたけれど……あれが天下の白鷺将軍かと。
本当にフィオナのこと好きなんだなと感じて、胸キュン絵だった。
あれだけでも見て欲しい。
フィオナの周辺の奴らは悪いことやってはいたが(特に母親はやばい)フィオナ自身にはお咎めはなく、運命の恋人たちは結ばれてめでたしめでたし。
グレイグが将軍や子爵位を返上しても、彼がいる場所なら何処へでも行くというフィオナ。
これは、将軍も落ちる。
いや最初から落ちてはいたが、とにかく落ちる。
まあ実際に口にはしていないのだが、グレイグはちゃんと分かってくれている。
本当に互いを理解し合える理想のカップルだ。
末永くお幸せに。
そして、ジェイドは延々馬に蹴られているといい。
この作品の場合は猫かな。
猫に襲われているといい。
運命の恋人たちを拗らせた罰ですからなあ、甘んじて受けて欲しい、本当に(過激的発言で終わる)
割と普通だった
お互い貴族の夜会や派手なことが苦手なヒロインとヒーロー。お見合い相手を取り違えて出会ったら、その瞬間からお互い一目惚れしちゃうので、お話はトントンと進んで行きます。途中、ヒロインが事件に巻き込まれてしまうけど、割とあっさり解決します。無口な大型犬みたいなヒーローは可愛いけど、ホントに単語しか発しないから、よく会話が続くなぁと、ヒロインに感心しました(笑)