【感想・ネタバレ】アステカとインカ 黄金帝国の滅亡のレビュー

あらすじ

一六世紀、スペイン人によるアメリカ大陸征服史が始まる。黄金を探すコロンブス、ピサロ、コルテス……。抵抗する、モクテスマ、トパック・アマルなどのインディオたち。栄華を誇った帝都と文明は、いかに滅ぼされたのか? 西欧と非西欧の壮絶なる戦いの記録を、既存の、スペイン人主体の史料では触れられなかった「敗者の視点」から再検証、植民地時代から現在へ続くラテンアメリカの被征服史を辿る。

プロローグ 黄金の夢
第一章 コロンブスの目指したジパンゴ
第二章 冒険者バルボア
第三章 メキシコの発見
第四章 首都の攻防
第五章 対決
第六章 「悲しき夜」
第七章 英雄の敗北
第八章 太平洋と中央アメリカ
第九章 南の海の探検
第一〇章 カハマルカの悲劇
第一一章 クスコ占領
第一二章 征服者たちの争いとインカ
第一三章 アラウコの国とパンパ
第一四章 ムイスカの黄金
第一五章 エル・ドラードとアマゾンの国
エピローグ 征服者たちの黄昏
あとがき
年表
民族と地域
人名検索

2002年小学館より刊行されました

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Posted by ブクログ

 アステカ文明とインカ文明を破壊したスペイン人のことについて、きちんと学ぶ機会はなかったのだが、この本を読んでだいぶよくわかった。
 とにかく「金に狂ったスペイン人」は、現地人を騙して、虐殺しまくる。その背景には、キリスト教があって、邪悪な異教を信じている悪魔を虐殺するためならどんなに汚い手段でも使う。
 それに対して、インディオたちの純真さはどうだろう。金のありかを聞かれて答えてしまう。歴史とは正しい正しくないということではないといいながら、このスペイン人の不正はナチスどころではない。
 想像すると気持ち悪いほどの残虐行為を、敬虔なクリスチャンが行うのであるから、現代のタリバン勢力の非人間性なんて問題にならない。キリスト教の信者たちよ、あなた方の先輩が世界中で犯した残虐な犯罪行為に少しでも心を寄せてください。
 隣人への愛がキリストの教えであるはずなのに、隣人を動物以下扱いをする悪魔になっている。それは十字軍遠征の時もそうだったし、帝国主義による植民地支配の時もそうだった。

キリストよ
あなたは苦しみから救わないこともさること
残虐な殺戮行為を十字架を掲げながら行うあなたの信者についてどう思うのだろうか?

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2021年09月13日

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