【感想・ネタバレ】いまひとたびの 百人一首姫物語のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

令和への改元以来、皇室と古典に対する関心が高くなり、本が数多く出されたがそれもその一冊だ。和泉式部の話が中心となるが、周辺人物の章も作られて、ストーリーが繋がっていく。最初は赤染衛門の章だが、姉との話は平安時代の女達の悲哀を描いて、和泉式部の章へと繋がっていく。和泉式部が自分の半生を娘に語るという形になっている。続いて伊勢大輔の章。出仕した和泉式部の指導役を務めることになり、意気投合。人生に必要なものは何かを掴み取っていく。続いて娘の小式部内侍の賞では、再婚した母親が任地へと旅立ち、小式部内侍の自立の流れと母の愛情、恋愛についてが語られる。最後は大弐三位。紫式部の娘であるが、高名な母親を持つ小式部内侍とは親友同士として描かれている。大弐三位は自立した恋愛を望んでいる。この本は平安時代の恋愛というより、母親として生きる姿や娘としての立場を描いており、更には女同士のつながりも明るく描いている。平安時代のシスターフッドと言ったところか。

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2024年03月26日

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