【感想・ネタバレ】銀しゃり 新装版のレビュー

あらすじ

鮨職人の心意気と江戸の人情、ここにあり!

天明から元号が寛政へと改元された一月下旬、鮨職人の新吉は、深川・亀久橋のたもとに「三ツ木鮨」の看板を掲げた。「吉野家」の親方から受け継いだのは、酢に砂糖を用いたほどよい甘さが人気の鮨だ。伝統の味を守るため、日々精進を重ねる新吉だったが、土地に馴染みのないこともあり開業早々から苦戦してしまう。さらに、公儀が武家の借金を棒引きにする「棄損令」を発布したことにより、江戸にはたちまち不景気風が吹き荒れだす。大きな痛手を負う新吉だが、ふとしたきっかけで旗本勘定方祐筆・小西秋之助と出会い、かきの皮を使った合わせ酢を教わる。それを活かそうと試行錯誤を重ねた新吉のかき鮨は、徐々に町方からの評判を生んでいく。「棄損令」に思い悩んでいた秋之助も、新吉の商いが軌道にのることで世のために役に立つことができたと喜びを噛みしめていった。生きる世界が違えども、互いの生き様を通して信頼し合っていく新吉と秋之助。そこには男たちの仕事にかける熱い心意気があった。職人の誇りをかけ日々奮闘する新吉と、長屋に暮らす仲間たちとが織りなす感涙の人情時代小説。解説は末國善巳氏。

※この作品は文庫版『銀しゃり』として配信されていた作品の新装版です。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

とても良かった。時代ものとしてはもちろん、「お仕事小説」としても、恋に仕事に迷いながら成長していく青年の物語としても、共に描かれている人々のサブストーリーも含めて、とても良かった。

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2022年09月22日

Posted by ブクログ

 ある交流サイトで紹介されていて気になり読んでみたのが『銀しゃり』。初めての山本一力作品である。江戸の時代や街での人情もあるが、食小説としても完成度の高い小説。江戸深川が舞台。主人公の新吉は、親方から受け継いだ柿こけら鮨の伝統と味を守り、三ツ木鮨を営む。その新吉を応援する旗本勘定方の小西秋之助が自らの職務と信念の間で揺れ動く様子が現代人の我々にも重なり、大いに考えさせられる。新吉が親方から受け継いだ「米は庄内米に限る」。江戸の頃から庄内米の評判が高かったのは喜ばしい伝統である。

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2024年02月18日

Posted by ブクログ

2023.10.02
人にモノを食べさせることにこれだけ真剣になれるのがうらやましい。その狂気ともいえる熱意が人を呼ぶ、幸運を招くのではなかろうか。

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2023年10月02日

Posted by ブクログ

新装版になるにあたって加筆修正したとあったので、何年ぶりかの再読。
何回よんでも柿鮨美味しそう。
時代小説は刺激が少なくて安心して読める。

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2021年07月18日

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