あらすじ
会計や数字が苦手でも、予算の実務を何とかしたい方へ
「予算」と聞くと、苦笑いを浮かべたり、険しい表情になったりする方が多いのではないでしょうか。特に仕事上かかわりの深い管理職の方であればなおのことでしょう。
ビジネスにおける予算は、大企業から中小・零細企業、果てはフリーランスに至るまですみずみに浸透し、その業務活動を支えています。いまや現代社会において、予算を全く考えないでビジネスを行うことは不可能に近いです。裏を返せば、その予算について実務のやり方を知っていれば、ビジネスを行いやすくなるとも言えます。
とはいえ冒頭でも述べたように、予算の実務=予算管理については一般的に苦手とする方が少なくありません。一般社員までなら、売上目標などのわかりやすいノルマだけを考えていれば何とかなっていたかもしれませんが、管理職に昇進して部門・部署の予算管理が業務に入ってくると、予算を無視することはできなくなります。予算という概念は会計、とりわけ管理会計の考えが基になっているので、もともと会計に関心があって知識がある方なら予算管理に入り込みやすいかもしれませんが、そうでない方にとっては苦痛を伴うものと感じてしまいがちです。また、予算のイメージから、会計の知識やスキルをまず習得する必要性を考えてしまい、その勉強に尻込みしてしまう方もいらっしゃいます。
そこで本書は、予算管理に初めて直面して悩む新任管理職の方々に向け、予算管理に必要と言われている会計知識やスキルの理解が最小限で済むよう解説しました。具体的には、よくある会計学の体系順ではなく、ビジネスの現場で管理職が直面しやすい実務の順で解説しています。その際は理解の一助として、年度の途中で昇進した新任管理職が、はじめて予算をまとめたり、報告したり、作成したりするショートストーリーを収録しました。
本書は4章までが予算管理の対処方法を解説し、5章以降は予算管理に役立つ会計の考え方を少しだけ紹介しています。会計的な考え方を学ぶのは、管理職1年目の予算管理を乗り切ってからでも遅くありません。まずは4章までで予算管理を実務として押さえ、慣れてきたら5章以降を読んで実務を補強していきましょう。
■目次
第0章 予算管理は管理職の必須スキル―9月
第1章 月次決算―10月
第2章 業績見込―11月
第3章 予算作成(前半)―1月
第4章 予算作成(後半)―2月
第5章 KPI―5月
第6章 部門別PL―7月
エピローグ―9月
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Posted by ブクログ
公認会計士で、複数社にて予算管理業務をされた梅澤氏の著作。
内容は、営業・フロントのまとめ役(管理職、課長程度)がどのように予算管理業務をこなすのか、をやさしく教える書籍。
・・・
済みません。
私は経費管理の建付けの標準みたいのが述べられていたら読みたいなあ、と思い購入しました。
で、本作はどちらかというと収益管理、それも営業側のリーダ(しかも新任!)がやれ収益見込みを出せとか、やれ年度末まで見込みを出せとか、そういう細々としたリクエストに対応するコツを教える本。
とりわけ、こうした情報を取りまとめる経理や経営企画の立場・視点を述べている点は良いかなあと思いました。
なお、経理、経営企画、予算とりまとめ部署の方々が読むと「何を今更いっとんじゃ?」みたいな話になりかねません。
飽くまで新任営業リーダーのための予算管理入門と心得て頂きたく存じます。
・・・
ということで営業側の予算管理入門でした。
因みに、KPIを自分で決めるというのはちょっと斬新でした(うちの場合本部方針→地域で勘案し各部店に押し付け)。
繰り返しになりますが、ミドル・バックの予算管理部門の方には既知のことが多くあるかと思います。そういう部門の方には初歩過ぎておすすめ出来ないと思いました。