あらすじ
「好きに死なせてほしいのよ」
高3の約束を果たすために、57歳の女と男は赤いメルセデスのカブリオレに乗り込んだ。
デビット・ボウイを歌いながら「最高の死」の瞬間(とき)を求める道行きがついに始まるーー。
目的地は1976年の夏と同じく南紀白浜。
違うのは、元カノのデコが癌で死にそうなことだった。
「死ぬ前に、きっちり落とし前つけときたいの」
アパレル会社経営の富豪の女と、出版社勤務の冴えない男が始めた心の旅ーー。
カルトメジャーの雄が新しい幸福の姿を描き切った、書き下ろし小説。
感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
39年ぶりに恋人だった彼女ら電話があり未遂に終ったバイク旅行に行かないかと誘われた俺。彼女は俺と引き離されてから親の後を継ぎ良い夫、子供にも恵まれ幸せであったが病におかされ残された時を39年前に出来なかった事を俺に付き合って欲しいと。俺と彼女の旅が始まる。
旅の途中昔あった色んな話をしながら白浜にたどり着く。
彼女が言った言葉で人間苦労や我慢をさせられた経験の方が後から考えると楽しかったらするもんなんや。お金では幸せになれんちゅう当たり前の心理が身に染みてわかった。って。本当だよな。
彼女は幸せな気持ちで最期を迎えられて良かった。