【感想・ネタバレ】宇宙飛行士選抜試験 ファイナリストの消えない記憶のレビュー

あらすじ

日本一壮絶な宇宙への夢をかけた挑戦 !

2008~9年に行われた第5期 JAXA宇宙飛行士選抜試験。
その試験でファイナリスト10人まで残った宇宙船技術者が、本気で宇宙飛行士を目指した挑戦のものがたり。

宇宙飛行士の採用基準は、忍耐力? 体力? 語学力…?
壮絶な選抜試験の舞台裏は、夢を追い地道に努力する若者たちが互いに刺激し合いながらも、己自身と戦う場だった !
そこで求められたものとは?

12年間語ることができなかった「選抜試験への挑戦」、「そこで出会った同志たちとの熱い絆」、
そして「挫折からの長きに渡る葛藤」を赤裸々に描くことで、夢を追うことの美しさと悪魔性の両面を描きだす。
宇宙への夢をかけた本気の挑戦を、筆者の肩越しに覗き見ているかのような臨場感で追体験できる。

大人気漫画『宇宙兄弟』に負けないリアルがここにある !

第0章 指先まで触れた夢
第1章 突然の報、10年ぶりの募集
第2章 ザ・宇宙飛行士選抜試験(前編)
第3章 宇宙飛行士の資質とは?
第4章 ザ・宇宙飛行士選抜試験(後編)
第5章 残酷な分岐点
第6章 2020年,宇宙への絆は消えない
終章 紡いでいく夢

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Posted by ブクログ

ネタバレ

2008年に行われたJAXAの宇宙飛行士選抜試験に挑んだ作者のドキュメント手記
現場の生々しさが伝わりとても引き込まれました。
特殊な環境での試験を共に戦った仲間たちとの連帯感やその中で誰かが選抜されるという複雑な心境だったことが正直な言葉で書かれているのが印象的。宇宙関連の映画はほとんど観ているがやはり生の体験記には重みがありました。
ちなみに私のベスト宇宙作品はFROM THE EARTH TO THE MOON

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2021年05月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

宇宙飛行士という職業の人間力の高さを伺える。

JAXAの宇宙飛行士選抜試験のファイナリストによる過酷な試験プロセスとその後の手記。

筆者ももともと優秀な方なのであろう。試験対策として宇宙飛行士に求められる資質をマンダラチャートにあげ、目標を細分化して、小さな目標を少しずつ達成していく様子がサラッと書かれていたが、そこまでできる熱意と激務の仕事と試験対策を両立していくあたり、オペレーション能力の高さを伺える。筆者自身、宇宙船「こうのとり」のフライトディレクターを何度も務め、プロジェクトを成功に導いている。

また、長い試験の途中で、「しまった」と思うようなミスをする場面もある。私ならそこで狼狽えてしまい、その後の試験に影響してしまうだろう。だか筆者はミスをした後でも、上手に気持ちを切り替えて、その後の試験に臨んでいく。サラッと書かれているがこのあたりも筆者の精神力の高さが伺える。

ここまで優秀な方だからこそ、ファイナリストに残ったのだろう。だが残念ながらこの筆者は最終的に宇宙飛行士には選ばれなかった。

実際の選抜試験の手記もさながら、この本の醍醐味は実際に筆者が試験に落ちた後にもある。「心にぽっかりと穴が空いた」とあるように、相当ショックだったのだろう。試験後の落胆についてはさすがの筆者にも応えたようだ。だが、仕事に没頭したり、ともに試験を耐え抜いた仲間からの支えによって、徐々に乗り越えていく。最終的には宇宙飛行士として旅立っていく仲間を応援している。

過酷な試験に耐え、しかも宇宙飛行士という夢に手が届きかけた、きっと指先は触れていただろう、そのような状態からの落選…私だったらきっとやさぐれで、塞ぎ込んで、捻くれてしまう。そうならない辺り、やはり宇宙飛行士選抜試験のファイナリストに選ばれるような方々は人間力が高いのだと総じて思った。

0
2023年05月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

マンガ・宇宙兄弟が大好きだったので、そこで描かれる宇宙飛行士選抜試験に10人のファイナリストとして残った方が筆者とのことで興味深く読んだ。実際の試験と宇宙兄弟で描かれた試験と比較するのも面白い。
この本に好感が持てるのは、ファイナリストに残り夢の実現一歩手前まで来たのに叶わなかったことに対する悔しさ、しかし、ライバルでもあるファイナリスト仲間に対する戦友意識も同時に持つという複雑な心情を吐露していることだった。

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2021年08月27日

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