あらすじ
古楽器リュートに魅せられ、時空を超える旅に出た著者。舞台はルネサンスから中世へ、ユーラシア史へ、やがてキリスト教の深い闇へ、そして道は現代日本へと繫がっていた。
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Posted by ブクログ
星野さんの著作はハズレがない。今作、途中の章はYouTube再生可能な環境で実際にCantigaを聴きながら(ありがたいことに細密画も再生される!)読み進めた。聴くと洋画のBGMで聴いたことがあるような?と感じるものが多いことに気が付く。キリスト教徒の方たちにはある程度親しまれているものなのだろうか、と思いを馳せる。そこから禁教下の日本の信徒の心情まで、後半は辛くもグッとくる。
楽器からここまで広がる(掘っていける)のが素晴らしい。「みんな彗星を見ていた」とセットで読み返したい一冊。
Posted by ブクログ
ヨーロッパだと中世が好きなので、作者の見方に共感したり、なるほどなぁ、と思ったり。(私も宮廷音楽より民衆におけるそれの方が好み。華美より素朴なもの。作者はプラス熱いものが好きそう。)
ヨーロッパにおけるユダヤ人、中世日本のキリシタン、どちらも迫害されるものとして作者の興味を惹きつけてるのかなと。
信仰とはなんなのか、を信仰する側から見た考察もあり、
マイノリティへの眼差しと、当時の人々にとっての異国への理解や認識を掘り下げており、それを自分の言葉として語っているのがよかった。
Posted by ブクログ
まだ途中ですが。
エッセイはこの人、っていうほど全部読んでるし、他の人はあまり読まない。
音楽と西洋と歴史と。ちょっと現実逃避できる楽しい内容。著者は日本人の西洋かぶれみたいなものに非常に手厳しいけれど、対極にあるものって憧れるものなのだ。特に小学校の音楽室の音楽家のポスターやクラシック音楽重視という音楽教育への批判があるが、ああいう教育があったから、多くの日本人が広く音楽を知り、楽しめることができると思う。最近は音楽の授業に和楽器もよく導入されるし、部活動でお琴なんていうのも結構アリなのに。
各章のタイトルが曲の題名なので、すぐに検索して音楽も楽しめる。
ありがとう、YouTube。