あらすじ
「海外で積極的に事業を展開し、M&Aも功を奏し、年々、海外売上高比率が伸びている。うちももう立派なグローバル企業だ」と考えている方にお聞きしたい。あなたの会社は、次の3つの質問にYesと答えられますか。
【質問1】世界中のキャッシュが数えられる
【質問2】世界中のタレントが数えられる
【質問3】自社の方向性を明確に示せる
これらの問いに即座に答えることができるのが「真のグローバル企業」です。社会的に大きな価値を生み出す事業を通じて顧客や投資家を満足させ、独自の企業文化を支える従業員・パートナーなどあらゆるステークホルダーに喜びを感じさせ、きわめて高い収益力を維持する「真のグローバル企業」を筆者らはワールドクラスと呼びます。
ワールドクラスの経営陣は、試行錯誤しながら現在の姿をつくり上げています。その特徴は、「経営の基本動作」に表れます。
日本企業のなかには、ワールドクラスの「経営の基本動作」をベンチマークと称して集める傾向が見られますが、模倣してみるとどこから手をつけたらよいかがわからないほど複雑で包括的で、結局扱いきれていない。そして、「外資だから」「トップダウンが効くから」「人を切れるから」と我彼の差を強調し、「できない言い訳」をする。自社のポジション(現実)を受け止め、自ら変わる必要性を自覚し、どう変わればいいかを真剣に考えない。それが、「グローバル化」を掲げる日本企業の現実です。
ワールドクラスは、学び続け、他者に先んじて手を打ちます。常に「未来の変化」を意識しています。勝つための意思決定は、簡単なことではありません。それなりに時間とお金をかけて戦略を練り込んでいる。だから、他社(者)が気づいたときはすでに行動に移っていると見える。日本企業が憧れる「スピーディな意思決定」は何層にも及ぶ努力の結晶であり、ワールドクラスの「経営の基本動作」の賜物なのです。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
日本企業がグローバルで戦っていくためにコーポレートとしてどういう機能や役割が必要かを述べた本。日本企業あるあるが良く書かれており、グローバルとの対比が多い点は大変参考になる。著者の経験によるところもあるとは思うものの、願わくば事例として取り上げる企業が、デュポン、3M、ダウ以外の事例もあるとなお良かった。
Posted by ブクログ
日本企業とワールドクラスの企業の、経営のやり方の違いを論じたもの。大きくは、グローバルマネジメントの方法論・組織設計の思想・コーポレートのあり方、の3つの側面について論じている。また、内容をアカデミックな知見と、実際のワールドクラス企業の実例を用いながら、それらを分かりやすく解説している。
いくつも興味深い論点があったが、コーポレートの話が面白かった。日本企業は、「小さな本社」「大きな本社」という議論が好きなようであるが、質的な側面の議論がなされないことに疑問を呈している。コーポレート部門について、書中、「強い・弱い」という言葉を使って議論が展開されているが、要するに会社全体の経営にとって、貢献しているか・役に立っているかどうかがまずは重要、という、考えてみれば当たり前の議論だ。私自身も、実際に会社で仕事をする中で、効率だけが論じられることがあることに違和感を感じる場合がある。「効率性よりも効果性」が大事なはずのものに対してもである。
といったような、考えるヒントになるような話が多い、面白い本だ。
Posted by ブクログ
経営に関するいろんな知識が出てきた。
教科書のよう。
残念ながら響かなかった。
斜め読み300ページ。
日本は世界で闘えるのか。
ジャパンアズナンバーワンで自分は偉いと勘違いしてしまって、
バブル崩壊後学習せずに現在にいたる、というところなのではないか。
アホ世襲政治家とアホがり勉偏差値エリート官僚と、
これも官僚同様アホガリ勉偏差値社内競争至上主義サラリーマン経営者ばかりで、、
オーナー経営者が財界で偉くなるわけないしなあ。
地方出身ガキ大将秀才じゃないとなあ
本編には何も関係ないけど