【感想・ネタバレ】日本人に忘れられた ガダルカナル島の近現代史のレビュー

あらすじ

中国の札束外交にソロモン諸島は陥落寸前!
日本軍の撤退後、悲劇の激戦地はいかなる歴史をたどり、中国はどのように浸透していったか。


国家と社会、地域と歴史を理解するためのさまざまな情報を具体的に読み取ることができる、切手や郵便物を資料とした“郵便学”の手法で歴史を解き明かす!!

ーいまなぜ、ガダルカナルかー
ソロモン諸島、特にその最大の島であるガダルカナル島は、先の大戦の激戦地として知られているが、近年、この太平洋諸国では、台湾と断交し、中国と国交を結ぶ国が増えている。

2019年9月16日、中国は台湾と断交したソロモン諸島と国交を樹立し、外交的に取り込むと、年来の親中国家であるヴァヌアツを起点に<ソロモン諸島→パプアニューギニア→東ティモール>を結ぶ親中国家のリンクを形成することに成功し、事実上のオーストラリア包囲網を構築したにも等しい状況にあるのだ。

ーどのようにして中国が食い込んでいったのかー
日本では“ガダルカナル”というと、第二次大戦史以降、この島をめぐる歴史的な展開についてはほとんど触れられることがない。歴史用語として凍結保存され、多くの日本人の視界から“現在のガダルカナル”は 長きにわたって抜け落ちたままになってきた。

「戦後、この地における日本の存在感が希薄であり続けた結果、中国の南太平洋進出、ひいては、そこから日本に圧力をかける地歩を築く土壌を育んでしまった」と著者は指摘する。

本書では、第二次大戦中のガダルカナル攻防戦のみならず、ガダルカナル島を中心としたソロモン諸島の近現代史を通観することで、日本、アメリカ、中国、オーストラリアなど、関係各国の南太平洋の要衝をめぐるこれまでの動きと、未来の構図を明らかにする。


第一章 知られざる英領の島
第二章 餓島の戦い
第三章 想定外だった“独立への道”
第四章 そして再び、ガダルカナルは最前線になった

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Posted by ブクログ

色々驚きがあった本だった。まず『ソロモン諸島』っていうのが国だってことも知らなかったし、歴史も先住民が思いの外凶暴だったとか、イギリス人がめっちゃ悪辣だったとか、オーストラリアの反日は元々だったんだなとか思いの外アメリカ人がいいやつだったりとか、日本人迷惑しかかけてないじゃんとか…。
そして、他の東南アジアでもそうだったけど、権力者の腐敗っぷりがひどい…。

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2021年03月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 「みんな大好き陰謀論」に引き続いて内藤陽介先生の本を拝読。
 ガダルカナルといえば、第二次世界大戦で戦った場所という知識しか持っていなかった(あと芸人の名前)ので、一度読んだだけでは頭に入ってこない内容のものもあった。ただ、漁業などを通じて日本が深い関わりを持ってきた場所であることは理解した。
 昨年のソロモン諸島と台湾の国交断絶のニュースは鮮明に覚えているが、ソロモン諸島国のソガヴァレ政権の実情などが書かれていて、何となく背景がわかった気がする。反中共姿勢のマライタの動向など今後も注目したい。
 

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2020年12月08日

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