あらすじ
ピーク時には1カ月で延べ100万人が参加した反原発デモ。国会前や各地で繰り広げられた反安保法制デモ―。1970年以降、社会運動が退潮していった日本で、3・11後に大規模デモが復活したのはなぜか。どのような人が、どのようなきっかけで参加したのか。大規模デモが発生し持続し得た理由を、約8万人のデータを用いて多角的に分析し、新たな知見を導き出す。3・11後の大規模デモと、これからの社会運動を考える上でも示唆に富む労作の誕生!
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Posted by ブクログ
本書は、3.11後の社会運動の軌跡を記録した重要資料になり得ると思います。
直感的には感じていましたが、日本では他の国では考えられないほどデモの「おひとり様」参加が多いのかと改めて思いました。またデモに恐怖や嫌悪感を感じる人を多くいるとデータから改めて読み取れそうです。また本書でも述べられていましたが女性はこれまで男性よりも積極的な意思を持っているのにもかかわらず社会運動から疎外されてきました。
今後はこれまでのシニアに近い左翼的かつ男性の社会運動家がデモの中心にいて群衆が煽っているというイメージを持たられるのではなく、どういう目的があって社会運動を組織し、特に若い女性のリーダーがデモを含む運動の中心にいるという構図を作っていく必要があるとつくづく思います。
そうした運動組織を作っていくために運動に参加するあるいは参加はしないが応援したいと思う市民が積極的に組織釣のサポートをすることが求められているのではないでしょうか。