あらすじ
2020年に世界を覆ったパンデミックは、それまでに起きつつあった変化を劇的に加速した。もう元には戻れない。「マクロ」の視点、「産業と企業」の視点、「個人」の視点それぞれから、次に来る新しい世界を提示する。いま何が起きているのか、これから何が起きるのかを、俯瞰して知るのに最適な1冊。
<著者紹介>
クラウス・シュワブ
1938年、ドイツ、ラーベンスブルグ生まれ。世界経済フォーラムの創設者で現在も会長を務める。1971年に発表した『機械工学分野の最新企業経営』で、企業は株主だけでなく、すべての利害関係者、すなわちステークホルダーのために、長期的成長と繁栄を実現する使命があると説き、このステークホルダー尊重主義を推し進めるために、同年、世界経済フォーラムを設立した。
ティエリ・マルレ
1961年、フランス、パリ生まれ。個人投資家、グローバル企業のトップ、オピニオンリーダーや政策決定者向けに簡潔な予測分析を提供するオンラインメディア『マンスリー・バロメーター』の創設者であり、現在も代表を務める。世界経済フォーラムとの関わりも深く、グローバルリスクネットワークを設立し、そのプログラムのリーダーを務める他、さまざまな役職を兼任している。
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Posted by ブクログ
ノルウェーは、自営業者の平均収入の80%を支給、デンマークは75%。市場の論理が強い国は、対応できなかった。アメリカでは、病気休暇の制度がない会社が多く、休むと馘になる可能性があるため、感染が広がった。
グローバリゼーションのトリレンマ=経済のグローバリゼーション、政治的民主主義、国家主義の3つは相容れない。
グローバルガバナンスとは、グローバルな問題に国を超えて協力すること。
コロナは、小さな国々の成功と超大国の失敗を暴いた。
コロナで海外からの送金が途絶え、外貨獲得手段がなくなった=エジプト、インド、パキスタン、ナイジェリア、フィリピンなど。
大気汚染が、がん、心疾患、呼吸器障害など健康被害を引き起こす。
「希望のない恐怖はないし、恐怖のない希望もない」スピノザ
イギリスでは、ロックダウン期間でビデオ診療がほぼ100%になった。
on-line小売業界の陰で、繁華街やショッピングモールが落ち込む。
パンデミック後は、ESG投資がさらにまい進する。気候変動、ESGに配慮しなければ取り残される。従業員を大切にしないと取り残される。
ハーツはロックダウン中に破産申請。
行動の変化は元に戻らない。オンラインサービスは加速。グリーンモビリティは増える。自己消費、DIY、on-line学習はどうなるか。
年の基本的な魅力は失われない、という意見と、環境にいい郊外に引っ越す、という意見に分かれる。
不動産には逆風。商業用不動産は供給過剰気味。
ツイッター社は恒久的にリモートワークができるようにした。
大学はハイブリッドモデルに移行。
ビッグテック、健康、ウェルネスの産業が繁栄する。
ハリケーンや地震などの自然災害は人を団結させる。
パンデミックは、じわじわと長期間続くため、疑心暗鬼になりやすい。
緊急事態での価格上昇は、公平性に欠けるため社会的には不適切。