あらすじ
料理下手を返上すると固く決意した著者。まずは作家モノの土鍋を購入し、お惣菜の帝王、肉じゃがに挑戦するが…。鍋の中で茶色いデンプン質の固まりと化した肉じゃがの悲劇、「土鍋と肉じゃが」に始まり、「御飯無情」、「岩おはぎ」、「玉砕かきたま汁」など、タイトルからして笑える25篇。失敗談ではあっても、思わず作ってみたくなる料理も登場。食欲と「調理本能」を刺激する傑作クッキング・エッセイ。
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Posted by ブクログ
群ようこさんの作品はほぼ完読のはず。
作品数が多すぎて追っかけきれていないかも。
でも、これが一番!!不思議と料理しようって気持ちになる。
Posted by ブクログ
失敗続きのクッキング。料理下手を自認する38歳の著者・群ようこさんが一念発起。料理の習得に奮闘努力した日々を綴った傑作エッセイ。挑戦した料理は25品。失敗率9割以上か。本書裏表紙には、「タイトルからして笑える25篇」とある。本文はもっと笑えるよ、という意味なんだろうなと想像しながら読みはじめた。読んでみたら、料理は失敗ばかり。でも、笑えないなぁ〜。私も料理初心者。失敗談を面白おかしく書かれても、そういう失敗ってあるある、と思うことの方が多い。身につまされる。それに、群さん、ウケを狙って必要以上に面白おかしく書こうとしてない? ちょっとあざとさも感じたかな。もうちょっと落ち着いた、ニュートラルな感じで書いてくれればよかったのに。そうしたらきっと、もっと共感できたかもしれない。惜しいなぁという気持ち。でもでも、最後の「あとがき」を読んで、それまでの「あざとさを感じさせる文章」というマイナス・イメージが一瞬に霧消した。料理をはじめてして最初にぶつかる壁。でも、ぶつかったからこそ、気付くこともあるんだな。ある意味「悟り」のような、目からうろこが落ちたということが書いてあったのだ。わぁ、かなりオーバーな表現! でも、群さんが気付いたことには、思わず「その通り!」と膝を打ってしまった。