あらすじ
生まれてから死ぬまで、運命のすべてが記されているという「アガスティアの葉」。神戸で私的に行われたリーディングセッションに参加した〈インド倶楽部〉のメンバーが相次いで殺される。
前世の記憶を共有するという仲間の予告された死。
臨床犯罪学者・火村英生が論理の糸を手繰る〈国名シリーズ〉第9弾。
★ミステリーランキングに続々登場した本作の待望の文庫化★
2018年国内本格ミステリランキング第5位!(2019年本格ミステリベスト・ベスト10)
2018年ミステリ・ベストランキング第9位!(ミステリマガジン/2019年1月号)
このミステリーがすごい! 第14位!(このミステリーがすごい!2019年版)
BOOK OF THE YEAR 2018 第14位!(ダ・ヴィンチ 2019年1月号)
自分の死ぬ日が、わかるとしたら……。火村&有栖の絶妙コンビ「国名シリーズ」最新作!
感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
第9弾
思いもかけない動機に、ちょっとぼんやりなる。火村先生が辿り着いたことがすごいことだし、そこまでそれを想い続ける、というのか、そう行動するに至った犯人の気持ちがすごい。辛い思いをして、しょうがなかったのかも知れないけど、してはいけないことをした両親を、それでも尊敬して、感謝している娘が1番素敵だったな。殺人じゃなかったからだろうけど。でも、犯人のことも心配して、やっぱり嫌いになったりしないところが、その人の質を見れる人間なんだって思う。被害者に同情できないってだけかも知れないけども。
Posted by ブクログ
久しぶりに読みました、火村&アリスの長編作品。やはりこのコンビの掛け合いが良い……そしてシリーズが続くにつれ、二人の関係性の深みが増していく……。今作は臨床心理士と前世についての論戦を繰り広げるシーンで、二人がそれぞれを慮ってフォローし合う場面がグッと来ました。あとカレー食べたくなった(笑)
それと今作で驚いたのは、このシリーズのタイトルが、「火村が関わった事件にアリスが勝手に命名したもの」という設定だと判明したこと。そうだったのかアリス……ちょっと痛いぞアリス……(待)
事件そのものについては、トリックや犯人・動機を解明することよりも、真相へ迫るための各々のアプローチ方法がメインなのかな、という感じ。動機については読者によって賛否が分かれそうな気もしますが、私はアリ派です。
余談ですが、弾丸出張に出かけてしまう頑固一徹な野上さんの株が、今作で一気に上がりました(笑)