あらすじ
いつの時代も、いくつになっても、その時代、その年齢に特有の「生きづらさ」というものがあります。
特に10代は、今まで遭遇したこともないような「めんどいこと」が次々と目の前にあらわれ、心がザワザワしやすい時期です。
例えば、一番、素直にならなくてはいけない場面や誰かに頼りたいときに、ひねくれた自分が突然あらわれ、意地をはったり、強がったりして、状況をさらに悪化させてしまったり……。
普段は妙に自信過剰なのに、最も大胆に振る舞ったり決断しなくてはいけない場面になると、臆病で小心者の自分が突然あらわれ、尻込みしたり、遠慮したりして、絶好のチャンスを逃してしまったり……。
こんなふうに、一番出てきてほしくないときに限って、出てきてほしくない方の自分が突然あらわれ、余計なことをする、ということが10代には多く生じます。
・早く気持ちを切りかえて、前向きになろう
・コミュニケーションは大事
・これからは冷静に判断し、計画的に行動しよう
そんなこと分かってはいるんだけど、それじゃあ、具体的に何をしたらいいのか、何から始めたらいいのか、その答えは誰も教えてくれません。
本書には、その答えがあります。
10代の皆さんに「知っておいてほしいこと」と「実践してほしいこと」を中心に、
意外と見落としがちな「考え方」や「対応方法」を、
マンガに登場するキャラクターたちによる例を挙げながら、たくさん紹介しています。
これらを知るだけで、「生きづらさ」が少しだけ、楽になります。
ピュアで繊細で壊れやすい10代の皆さんに、いつまでも10代の純粋な心を持ち続けている傷つきやすい大人たちに、
そして10代とともに歩む親や先生方にも読んでいただければ幸いです。
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Posted by ブクログ
皆と同じ意見だが、10代のみならず大人にもささる本。
「正しさ」「目標」「性格」「他人との比較」…。
人生でこれらのことを改めて考えることって中々ない。けれど、いざ自分に問題が降りかかり直面した時、考えざるを得ないかもしれない。
本書でも触れているが、10代は多感な世代だ。そして親も仕事や家庭内で苦労の連続である。お互いに心が不安定だから、より衝突してしまう。
そこからうまれる「めんどい」という気持ちをどう考えていくかを本書は説いている。
個人的には性格は「思考」「気分や感情」「行動」の3つの要素から出来ている、という部分や、自分の存在そのものに価値がある、といった考え方が非常にしっくりきた。
いいところや悪いところひっくるめて私は私。ありのままの私でOKという究極の自己肯定感に救われる思いを持った。
今後の自分の考えの指標として本書を参考にするのはとても有意義である、と思う。
Posted by ブクログ
新年度中学生向けの本を探して。
題名では「10代」となり、内容も思春期の年齢の読者に語る感じではありますが、大人でもわかりやすい本だと思います。
いつの時代もその年齡の「いきづらさ」があります。価値観や行動規範が窮屈だった昭和のころより現在のほうが選択肢は増えています。しかし選択肢が増えたことによって新たな悩みも出てきます。
生きていると思い通りにならないことが多く、とくに10代では思春期を迎えての心のざわつきも増えてきます。
そんなときによく言われる「気持ちを切り替えよう」「計画的に行動しよう」など。
分かってはいてもでは実際にどうすればよいのか分かりづらいんですよね。
この本では、「めんどい」世の中を穏やかに生きていくために、実践できる考え方や対処方法が出ています。
気分や感情は自分で変えられませんが、思考や行動は変えられます。そして大切なのは自分で自分を認めること。
漫画や、自分が自分や他人にどんな気持ちを持っているかの診断表もあり、思春期から大人まで読みやすい本です。
Posted by ブクログ
伝えなかった思いはなかったことになってしまう。嫌なことを嫌って言わないことは、自分との約束をまもっていないってこと。美味しい!も好き!もありがとう!も伝えていこうって思った1冊。
Posted by ブクログ
親としては、子供に本で欲しい本の一つです。これを読めば、沢山の経験を踏まえて得られる学びを、冷静に学ぶことができるからです。とは言え、これを読む対象である子供は思春期真っただ中で、素直に読んでくれるかどうかが、一番の懸念材料?
Posted by ブクログ
自分に自信がなくて、伝えたいことも上手く伝えられなくて、周りと比べては落ち込んだり。
あるいは、謎の自信がみなぎって見栄をはるけれど、肝心な決断の時や大勢の前で話す時となると怯んだり怖気づいたり…。
多様性が尊重される現代では選択肢が多い分、比較意識も肥大化し 窮屈に感じている人が多い。
本書では、そんな自意識過剰な自分とどう向き合っていけばいいのか、 心がすっと明るくなるヒントが盛りだくさんだった。
繰り返し読んで落とし込んでいきたい。
Posted by ブクログ
10代向けですが、大人になりきれてない中年が読んでもためになりました。
自分は i'm not OK,You are not OK . の生きづらいタイプ。
i'm OK,You are OK . →We are OK. We are all excellent. の考え方がよい。
気分や感情は自分の意志で変えられないが、思考と行動は自分の意志で変えることができる
目指すはしなやかな柳のような心
不幸ではない=幸せ ではない。
やったことよりもやらなかった後悔が大きい
サードプレイス(堅苦しくない、素の自分に戻れる場所)を見つける
Posted by ブクログ
タイトル通り思春期真っ只中の中高生に向けて書かれた本ですが、大人になってからでも、というかこの社会で生きていく中で知っておいた方がいいことがたくさんありました。
特に印象に残ったことは
・「思考」「行動」「気分・感情」は連動していて、この中で気分・感情を変えることはできないけど、残り2つは考え方しだいで変化可能
・「目的」はしっかりとあった方がいいけど、「目標」は変わってもいいし、変わっていくもの
・比較してしまうのはしかたないけど、仲の良い友達との比較や明確な基準値のないもの(数値化できないもの)の比較(幸せ度や充実度のようなもの)には注意
・未完了を完了させていくことでスッキリ
・サードプレイス(様々なプレッシャーから解放され、創造的な交流が発生する場)があるとよい
最後に、「伝えなかった思いはなかったことになってしまう。」という言葉もグッときました。大人に近づいていくと、思っていることを伝えるのを我慢してしまったり、空気を読んで違うことを言ってしまったりすることも増えていくと思います。そんなとき、誰か一人でもとか、どこか一つの場所でもいいから、伝えられるところをもてるようにするのが大事だなあと感じました。
Posted by ブクログ
10代のみならず、50代の心にも優しく語りかけてくれて、楽にしてくれた、生き方を楽にする考え方のヒントの本。
メンタルオーガナイズ、選択理論心理学、認知行動療法などを学んだ人には、わかりやすくそれらのポイントをこんな風に説明するんだ、と思えるかと。
よしよし、にとどまらず、現実を変えるための行動についても詳しくわかりやすく紹介してあるのもよいところ。
一番心に響いたのは次。
「いずれにしろ、言葉にしない限り、あなたの大切な『思い』は残念ながら、なかなか他人には伝わりません。つまり、なかったことになってしまうのです。」p179
いい本との出会いも、誰かに届けたい思いも、言葉にしないとなかったことになる。
だからこそ、こういう感想を残すことは大事。伝われー!
Posted by ブクログ
題名に惹かれ手に取ったが、実際は大人にも参考になる内容であり、耳の痛みも感じながら読んだ。
不登校に対するヒントがないかと期待したが、その点は乏しかったため、筆者の他の本にも当たりたい。
Posted by ブクログ
情報や品物など、さまざまなものが溢れている現代。
上の世代にはなかった便利なものに囲まれて幸せだと思いきや、選択肢が増えた分、若者は生きづらくなっている。
本書には、10代が感じる「生きづらさ」と向き合えるアドバイスがある。
Posted by ブクログ
自分の意志で変えられるものに注力する。
正しい、正しくないの判断が私たちを生きづらくする。
転んでもただでは起きない。
正直な思いを口にする。