【感想・ネタバレ】生き残った帝国ビザンティンのレビュー

あらすじ

ローマ皇帝の改宗からコンスタンティノープル陥落まで
「奇跡の1000年」興亡史

栄華の都コンスタンティノープル、イコンに彩られた聖ソフィア教会……。興亡を繰り返すヨーロッパとアジアの境界、「文明の十字路」にあって、帝国はなぜ1000年以上も存続しえたのか。キリスト教と「偉大なローマ」の理念を守る一方、皇帝・貴族・知識人は変化にどう対応したか。ローマ皇帝の改宗から帝都陥落まで、「奇跡の1000年」を活写する。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

どうもあまり好きじゃなかった東ローマ帝国だったが、どうやら食わず嫌いだったようだと気づかされた。変わらない建前と、解釈の融通というのは、古くて新しいテーマではなく、1000年以上前に成功例があったとは!ビザンチン帝国に学ぶべき展は多々ありそうな気がしてきた。歴史の仇はなのようなラテン帝国の存在はちらっと知っていたが、その間の小アジアへの亡命世間の顛末は全く知らなかった。そして、どうしてイタリア(ベネチア)にビザンチン系の美術品がやたらあるのかと思ったらそうゆう事だったのかと!

0
2018年11月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

貸していた本が久しぶりに返ってきたので再読です。
コンスタンティヌス一世のキリスト教公認とコンスタンティノープル遷都から、オスマントルコによる滅亡までの千年以上続くビザンティン帝国の歴史。ユスティニアヌスの再征服、イスラムによる侵食、8~11世紀の再興、第四次十字軍による占領・奪還など、少しずつ姿を変え、栄枯盛衰して存続した国の歴史をたどるのは非常に興味深いです。

0
2013年01月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ドラマティックな政治を求めるなら専制君主だよね。やっぱ帝国はイイね。民を振り回してる政治って傍観してる方からすれば非常に魅力的。

文章がなんかすごくすっきりしていた。
文章の(問題提起)→(論説)→(結論)がシンプルで読みやすかった。

それにしても、やっぱローマは政治だよね。なんといっても政治だわ。
良くも悪くも政治にドラマがある。まぁ後世の人が完全にドラマ化しているわけなんだけど、ドラマ化できるだけの何かがある。
それは人を振り回しているかだと思う。振り回される人々がいるからトラジェディーがあるし、強権を振るう人がいるからヒロイズムがある。権力に慢心する輩がいるからコメディーにもなるしね。


今の民主主義は「全員イイ子ちゃん化」が最終目標なわけだから、そりゃあ世の中つまらなくなるわ。事実を小説より奇にしているものは人のよくだからね。

そんなことを思いました。

___

p57 キリスト教がローマの国教となったけど、その時点で宗教としての本質は外れているよね。キリスト教会は度々宗教会議を開いて異端宣告をしてきたけれど、純粋なキリスト教はそこで異端にされた宗派だったんだろう。例えば、聖書至上主義を説いたルターも異端とされている。
キリスト教はローマ帝国に政治の手段とされちゃったんだね。
そういうことも考えて宗教の歴史を考えていくべきだと考えました。

p101 「パンとサーカス」はエジプトなどのローマ属州からの搾取で成り立っていた。戦争によって支えられていたローマの豊かさを理解させるべきである。そして、搾取による安定ではなく、実力で安定を生み出そうとした政治家の素晴らしさを伝えていくのが指導者の使命だと考えました。


「ローマ」という建前ってすごいんだなぁ。皆がつけたがる称号なんだもんな。
だから千年も使われ続けてきたんだね。「中身なんて関係ない、名前にローマってついてれば売れるんだ!」的な?
再確認だなぁ~。

0
2013年01月11日

「学術・語学」ランキング