あらすじ
イラつく高齢者
その実態と胸の内
老後は誰にでも必ずやって来る。
プライド、無力感、孤独、機能低下……
これは、未来のあなたの話でもある。
思い描いていた「老後」とは違う現実
定年後は、年金でのんびりとした老後を、というのはもはや過去のこと。長すぎる老後、敬老意識の希薄化、早すぎる技術革新、コミュニティー・家庭の崩壊、経済的不安定……、かつて経験したことのないような急激な社会変化の中で戸惑い、傷つき、苛立つ老人たち。当たり前としてきた価値観がことごとく否定され、「暴走老人」、「困った高齢者」、「わがまま老人」といった言葉で揶揄され、社会問題としてセンセーショナルに取り上げられる、彼らの本当の胸の内とは。その被害と実情を、被害者、専門家、高齢者への丹念な取材から読み解く。
【目次】
はじめに
第一章 従業員を悩ますシルバークレーマーたち ――なぜ、高齢者の客はイラついているのか――
第二章 ネットに呑み込まれる人々 ――デジタルシニアの落とし穴――
第三章 場違いの現役感をまき散らす元管理職たち ――なぜ、普通のお年寄りになれないのか――
第四章 寂しいお年寄りたち ――口をつぐむ男性、しゃべり続ける女性――
第五章 老成しない老人たち ――“元気”と“機能低下”の狭間で――
終章 長い老後を機嫌よく生きるには
おわりに
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Posted by ブクログ
結論、元気でヒマだと、不機嫌になる。
不機嫌な老人たちのエピソードがたくさん載っていて、最後にこうならないためには、という章で締めくくられる本。
反面教師の題材がたくさんあるのと、結局働いたり、趣味に生きるでもいいけど、なんらか目的がある生活をしていれば不機嫌になることもないよねってことだと理解した。
ヒマを持て余したあげくヤフコメ書いたりとか、そういうものに自分はなりたくない。なんか20代、30代までは理想が結構あったんだけど、40代も半ばになってきて現実が見えてきちゃったせいか、最近はもうかなり俗っぽくなってきた老害予備軍です。やはり仕事をやめた直後が元気でヒマになるタイミングなので、そこをソフトランディング出来るように準備していこうかなと思いました。
Posted by ブクログ
確かに…と思えることばかりである。
スーパーで声を荒げて列に並べと叫んでいたところに遭遇したばかりだ。
高齢者が、キレるのは加齢とともに感情のコントロールが効かなくなっている心の変化。
そして、定年後には縦社会は通用しない。
なのに偉そうにして有料のコピー機の前で、店員にコピーをさせている。
それが、自分の思い通りになっていないことに文句を言う。これも最近目にしたこと。
頭を柔らかくして、謙虚に穏やかに生きたいものだ。
老いては子に従え、とはそのとうりである。
静かに迷惑をかけずに生きたいと思った。