あらすじ
警視庁捜査一課勤務の原麻希は、娘の菜月が史上最凶の犯罪脚本家である背望会リクルーターの娘と交流を持っているのではないかという疑いを持つ。さっそくリクルーターの娘が通う私立東山小学校に向かった麻希は、平日にもかかわらず、校内に誰もいないことに気付く。忽然と姿を消した全校児童たちの行方は――!? そして、パレスチナに逃亡したはずのリクルーターがじつは国内にいることが判明し――。女性秘匿捜査官・原麻希がシリーズ最大の難事件に挑む、警察小説シリーズ、堂々の完結編!
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Posted by ブクログ
女性秘匿捜査官・原麻希シリーズ完結編。
一気読みでした。最高です。
プロローグは、背望会のリクルーターである日浦弘行の死刑が死刑が執行され日であり、娘の菜月の高校入学式に出席する夫の則夫と麻希の場面から始まる。
一転、7年前の事件のストーリーが始まる。
背望会が起こした様々な事件は、警視庁広域重要指定126号事件として世間には公にされていない。
麻希は、前回の事件後に退職願を出したが、保留扱いとされ、休職の身であった。
桜井の娘、愛香と菜月は小3で同じ学習塾に通っていた。しかし、愛香は通塾しておらず、個別指導を受けており、川崎の私立小学校に通っていた。菜月と結芽は同じ塾に通う男子児童を通じて交換日記をしていたのだ。
それを知った麻希は、結芽の通う私立東山小学校を訪れるが、そこには誰もいなかった。神奈川県警や広田達也とともに捜査を始めると、音楽室で銃殺され、さらに爆破された校長の死体を発見する。
この私立小学校は廃校寸前で子どもの数も少なかったが、教師と小学生24名を人質にし、126号事件の公表とリクルーター日浦の釈放を要求していきた。
リクルーターは秘密裏に警視庁地下2階の秘密部屋に24時間体制でコンクリートと防弾ガラスに囲まれた再犯防止センターの監禁部屋にいた。
麻希は、センターの室長である夫、則夫の計らいで日浦に現在起こっている事件に娘の結芽が人質となっていることを伝え、捜査への協力を依頼する。
その後は、……。読んでください。
日浦の目的は、麻希の死を娘の菜月に見せることによって、背望会を存続させることだった。
ストーリーの最後はしんみり来るような感じでした。次のシリーズが楽しみです。
Posted by ブクログ
麻希の娘・菜月がリクルーターの娘・結芽と交流を持っているのではないかと疑念を持つ。それをら確かめるべく、結芽の通う私立小学校へ向かうが、どこか様子がおかしく…
今まで麻希主体で読み進めていたので、達也の薄情さが何となく鼻についていましたが、達也視点で見てみると本当に麻希の弱さが浮き彫りになり、リクルーターにつけ込まれても仕方ない気がしました。刑事としては優秀な麻希ですが、家族がバラバラで菜月が両親を嫌うのも無理ない気がしました。
本当に気が抜けない展開でハラハラしっぱなしでしたが、何とか終結したのかな?
プロローグが随分事件時から経っているので、その過程は判りませんが逮捕して気持ちを切り替えたんでしょうね。原一家も何とか持ち直した様で安心しました。