【感想・ネタバレ】国家の怠慢(新潮新書)のレビュー

あらすじ

すべては怠慢のツケである――医療は崩壊寸前にまで追い込まれ、オンラインでの診療・授業は機能せず、政府の給付金さえスムーズに届かない。新型コロナウイルスは、日本の社会システムの不備を残酷なまでに炙り出した。それは、政治、行政、マスコミの不作為がもたらした当然の結果でもあった。これまで多くの改革を成し遂げてきた財務省と経産省出身の二人のエキスパートが、問題の核心を徹底的に論じ合う。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

新型コロナで人生観が変わる・仕事も変わる

もっと大きいことは社会が変わり、規制まみれの
日本の社会でさえ(ナサケナイ言い方)オンライン
診療やリモート会議などの時と労力のムダである
対面が無くなった
AIなどで代替できる業務も増え労働のあり方も
会社のデスクに座っている時間の合計ではなく、
業績(成果)を残すことが肝要であり、お役所も
認可制度で特権=業界癒着(大きな政府)を産み
だす仕事から、行為規制を行い、政府として行っ
てはイケない事を定め、検証し罰すれば、怪しい
会社も少なくなり、社会の風通しも良くなる

規制に必要な体制(=省益である特殊法人が代表)
を無くし、規制にかかる不要な経費及び経済活動
へのマイナスを減らせば、一部の特権受益者、上
級国民(タックスイーター=国家の贅肉)が不要
となり、新規参入の産業も生まれ豊かな国造りに
すすめるだろうな(´・ω・`)

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2021年10月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

■感想:
コロナを機に、日本の弱点が顕在化した。
一方でコロナ危機は未来への変革を加速している。(必要は発明の母。オンライン診療や遠隔教育が解禁。)

今までの政策決定の裏側、天下り先を死守する動きなど、腐った政治の世界を垣間見る。

テンポよく対談が進み、読みやすい。


■メモ:
・アメリカだと学者が政府の中枢ポストに政治任用で入ってきて、政府外に戻ることが普通にある。そうすることで政策決定と学問の世界にまたがった経験、知見を蓄積するサイクルがある。

・日本のコロナ対応は緊急事態への対応ではなく、常に平時と同じだった(官僚主導)。官僚主導(ボトムアップ)は平時では機能するが、緊急事態が起きて前例がなき決断や大転換しないといけないときには対応できない。トップダウン(官邸主導)で、制作決定の大方針を打ち出す、制作の作り方の切り替えが必要。

・有事の際に、財務省を会議に入れてはだめ。(戦争のときに、予算がどうのとかいう話をしてる場合ではない。)

・今の特別措置法だと、できないことがまだまだたくさんある。日本は戦時や緊急事態を想定した有事法制を整備してこなかったことに問題がある。

・有効需要をつくる→可処分所得を増やす。簡単なのは、消費税減税、所得税減税、現金給付。

・コロナ対応は中国のような統制型社会の仕組みのほうが対応に成功している。日本や欧米は、人権、自由、民主主義を前提にした上で、こう対応していけるという枠組みを提示できていない。

・劣悪なフェイクニュース製造機は、①国会、②新聞。どれだけおかしなことを言っても誰も止めない、お咎めなし。

・新聞社を堕落させる3セット: 日刊新聞法、再販制度、軽減税率。

・公衆衛生は地方自治体の基本業務。いまの都道府県は狭すぎる。道州制にせよ。


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2020年12月30日

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