【感想・ネタバレ】路地の子(新潮文庫)のレビュー

あらすじ

昭和39年、大阪――。中学三年生の龍造少年は学校にはいかず、自らの腕だけを頼りに、天職と信じた食肉の道へと歩み始めた。時に暴力も辞さない「突破者(とっぱもん)」と恐れられ、利権団体や共産党、右翼やヤクザと渡り合いながら食肉業界を伸し上がった一匹狼――。時代の波に激しく翻弄されながら、懸命に「路地の人生」を生き抜いた人々の姿を、大宅賞作家が活写した、狂おしいほどに劇的な物語。

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Posted by ブクログ

著者の断薬の記録。
私の周囲には、長期的に精神薬をとっている人がいますが、断薬・減薬できたという話は聞いたことがありません。
やろうとしている人はいるのですが、かなり大変みたいで、「減薬をあきらめた」という人もいます。
ほんの小さな化学物質のカタマリなのに、ほんの少し削っただけでも脳が異変を起こす。
そんな恐ろしい物質って、なかなかないですよね。
著者のように一ヶ月温泉でデトックスできるような状況の人なら、ぜひ転地療養で、一気に断薬できるといいなと思いますね。
だいたいが、生活がある、仕事がある、物理的に、経済的に無理という人ばかりです。
そりゃあそうですよね・・・
医者に処方された精神薬が限界まで増えて、減らすために入院する人もいます。
かんたんに薬に手を出さないように周知して欲しい・・・

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2021年04月18日

Posted by ブクログ

この本に関して、ノンフィクションではないなど、さまざまな意見があるということを読んでる最中知った。
内容として興味深く、書き方も面白かったため一気に読んだ。

ノンフィクションと謳っているから完全な事実を書かかなければならないというのはかなり難しい注文で、ちょっとでも事実とズレていたら叩くのはどうかなと。
要は、何事も鵜呑みにしない、盲信しない、自分で調べて考える。そういう姿勢が常に必要かと。

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2022年09月10日

Posted by ブクログ

上原善広『路地の子』新潮文庫。

『路地』とは非差別部落のことであり、本作は『路地』出身の著者が自身の父親の半生を描いたノンフィクション小説である。

梁石日の『血と骨』にも似た『路地』の世界。遥か昔から固有の土地に根付いて来た差別という風習。その土地に産まれたからには逃れられない宿命は、今の時代にはそぐわないはずなのだが、何故か途切れることなく永遠と続く不思議……

大阪の『路地』に産まれた龍造は、何者にも負けないと時には暴力を振るい、コッテ牛、突破者と呼ばれながらも、自らの腕一本で食肉業界を生き抜いていく。力強い、激しい生き様も、そうせざるを得ない理由がある。

本体価格590円
★★★★

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2020年07月31日

Posted by ブクログ

本来、盤外戦術は好きではないのだけれど、身内のことを書いてる時はそれを知ってて読むのと知らないで読むのとはまた味わいが違うなぁと思う

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2025年10月24日

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