あらすじ
夫婦やカップルの日常的なかかわり方や問題を、自分も相手も大切にするアサーションという自己表現の視点から考える。夫婦関係に特有の関係性や周囲から受ける影響を理解し、自分と相手の違いに気づいたうえで、自分も相手も大切にしながら気持ちを伝える方法が具体的にわかる。カップル・セラピーや家族心理学の知恵を活かして二人の関係を見つめ直し、前向きにコミュニケーションがとりあえるようになるヒントが満載。
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Posted by ブクログ
パートナーや家族とのコミュニケーションのタイプを説明したうえで、アサーションのやり方が解説してあってよかった。感情のコントロールは抑えつけることではなく、表現するしないを選ぶことというのは刺さった。
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印象に残った点
★結婚相手としてパートナーを選ぶのには、結婚やパートナーに対する期待や動機があり、二人を結びつけている。3
・本質的にパートナーが変わってしまったというよりも、自分がコインの表と裏のどちらを見ているかという問題。9
・子供の誕生によって夫婦関係が悪化した:5割の夫婦。23
・「いつもありがとう」「お母さんのつくる食事はおいしい」→自己評価の安定、心の健康。逆に「仕事をやっているから、ツマが家庭をやるのは当たり前」→子供も母親に感謝しなくなる。36
・自分がパートナーにgiveしていることは意識しやすいが、逆はなかなか気づきにくい。38
★親密:自分が自分らしくいられ、相手のその人らしさも承認できるような関係。38
・「子供のために時間を使うことばかりで、パートナーとは子供のことしか共通の話題がない」39
★傷つきやいたみを分かち合えること。45
★自分がパートナーに依存しないので、依存したい・甘えたい・支えてほしいというパートナーの気持ちが理解できない。そうすると、パートナーは拒絶されたように感じる。48
・感情よりも論理が大切、性格的にまじめ、時に頑固な性質→パートナー感情の過少評価。52
・怒りに対する恐怖で距離を取る。54
★パートナーの問題を責めるのでなく、パートナー自身が気付いていない苦しみやつらさや葛藤を理解する手掛かりにする。58
・頭が痛い→頭痛薬を飲めば→何もわかっていない!!60
★問題解決志向が強い人は、自分が悩みを抱えて苦しい状況にあったとしても、自分の力で何とか解決したいという気持ちが強いので、誰かに悩みを打ち明けるのに抵抗を感じる→その姿勢が、家族が悩んでいるときに、突き放してしまうことにつながり、不信感をかう。63
・カップル・ダンス71
★感受性が豊かで繊細なこどもの場合、もの心つく前から、夫婦間の緊張状態やストレスは肌で感じ取り、親を助けたいという気持ちも抱く。子供が自分の子供らしい成長を犠牲にすることにつながる。78
・P85:3つのタイプの自己表現と特徴
★アサーティブな自己表現ができる人は、パートナーに対する感謝やねぎらい、励ましやほめることなど、肯定的なメッセージを上手に伝えることができる。98
・自尊心とはプライドでなく自分を大切に思う気持ち。自尊心が育っていないと、「私の気持ちや考えなんて、たいしたことないし・・・」と非主張的になる。108
・非合理的思い込み「うまくいっている夫婦には葛藤や問題はない」131
★乳幼児であれば言語能力が十分に発達しておらず、それに適切に対処すうrのは親の役割であり責任。132
・非合理的思い込み「夫婦の考え方や価値観は一致しているべき」134
★子育てには夫婦の価値観の違いが出る。一方で一致していることが自体が時に問題がある場合もある、子供が常に両親からプレッシャーや期待を受けることになる。136
・「非合理的思い込みから自由になる」139
★「そう思うんだね、ふ~ん(自分の考えを言わない)」142
・前置きをしないで話す。143
・P145「パートナーに肯定的なメッセージを伝える」。否定的なメッセージを減らしてもパートナーには感じ取れない場合もある。146
★「問題解決志向が強すぎる」155 「疲れてる・忙しい」162
・聴くことを妨げる言葉:「どうして」「なんで」「いつも」「絶対」「どうせ」163
・「○○は○○と思っているんだね・僕は・・・」(いきなり「僕は・・・」と言わず、ワンクッション受け止める)167
・ノーが返ってきたら何と言おうか。174
・P178アサーティブなDESCの例
★自分が感じる感情の範囲でしか、パートナーの感情も共感的に理解し対応できない→自分のさまざまな感情を感じ、認め、表現できるように。190
★怒りの根底にある弱い感情に気づき、それをアサーティブに表現する。(自分の怒りへの対処)197
Posted by ブクログ
夫婦間のコミュニケーションにおいて、互いの考えを汲み取れなかったり、自分の気持ちを伝えきれずに不満が溜まったりすることへの改善策を求めて本書を手に取りました。本書は、アサーション=「自分も相手も大切にする自己表現」を軸に、夫婦関係の本質と具体的なコミュニケーションスキルを分かりやすく解説しています。
特に印象に残ったのは、夫婦といえども元々は異なる文化的背景(育った家族)を持つ他人であり、価値観の違いは当然であるという視点です。相手を変えようとするのではなく、自分の「ものの見方・考え方」や、相手の特性に対する自分の「受け止め方(良く解釈するか、悪く解釈するか)」を変えることの重要性も学びました。また、「追跡者・回避者」といった陥りやすいコミュニケーションの悪循環パターンを知り、自分たちの関係を客観的に見つめ直すきっかけを得られました。
アサーションの実践においては、「I message」を意識して自分の気持ちや考えを正直に伝えること、そして同時に、相手の話を「理解しよう」と能動的に聴く姿勢の両方が不可欠だと理解しました。さらに、怒りや傷つきといったネガティブな感情も大切なメッセージであり、それを否定せずに受け止め、時には自分が「怖い」「困る」と感じていることも率直に伝えてよいという考え方も目から鱗でした。
本書で示されたアサーションの考え方やスキルはすぐに完璧に実践できるものではないかもしれませんが、まずは知識として「アサーション」という考え方を知ることで、夫婦関係や他の人とのコミュニケーションに取り組む中で不和が生じても、一時停止し健全な思考を取り戻せることが重要だと感じます。
夫婦関係に限らず、1対1のコミュニケーションに悩んだことがある方にはとてもおすすめの良書です。
Posted by ブクログ
人間関係構築やコミュニケーションが苦手な私にとってカップル、夫婦関係の継続のために1読してよかったなと思える1冊だった。実践するには難しそうな部分もあったけど、定期的に繰り返し読んで、自分の内面を見つめなおしたいと思える本だった!
Posted by ブクログ
相手と良好な関係を築いていくためのステップが、具体例を交えて述べられている。
対象が彼氏彼女、夫妻でなくても、応用できそうな内容であると思う。
相手を変えることはできない。相手を認めて理解しようとすることを、愛する人との関わりの中で大切にしていきたいと再認識した。
アサーティブな表現法について、巻末の推薦図書を参考にさせていただきたい。
Posted by ブクログ
良書だった!
夫婦・カップルの関係性はとても複雑で難しい、永遠の課題とも言えるが、誰からも教えてもらえない。
仕事におけるコミュニケーション術は多くの人が学ぼうとするのに、この課題に関しては学ぶ風潮自体が無いように思える。
そのため、育ってきた環境やメディア、身近な人たちからの偏った影響で自然と価値観が形成されていく。
本作では、夫婦関係によって生じる問題の原因が言語化されている。自分たちの間に起きている問題はまったく珍しいことではない、よくあることなのだと知ることができる。
自分の弱み、ものの見方や考え方の癖に気付かされ、面白いしためになる本だった。
もしこの本の内容をパートナー同士で共有できたら、お互い楽になるし、意見の食い違いを恐れることなく、より強い絆で結ばれた関係になれると思う。
Posted by ブクログ
夫婦の危機を迎えてから、手に取った本。
本当は危機を迎える前に読みたかった。
いまの私自身の課題、夫婦としての課題をうまく言語化してくれている。
特に、機能不全家族で育った人、この本に書かれているようなあるべき夫婦像を知らない人にはぜひ手にとってほしい。
また、誤った言動の背景(原家族の問題や生育環境の問題)も示唆されているので、自分と向き合うこともできる。
Posted by ブクログ
夫婦・カップルだけの関係にとどまらず、人間関係を良好に築くためにどうすればいいかを、本質的に記載している本だった。
説明も分かりやすく、初学者でも理解しやすい言葉遣いだった。
人といい関係を築くためには、自分のことを受け入れ、相手とアサーティブに対話することが必要。簡単にアサーティブにな対話ができるとは思わないが、少しずつ、自分の改善するべき点を見つけ、人と良い人間関係を築いていきたい。
以下、気になった言葉
■パートナーの話を聴けないとき
・聴けないということをアサーティブに伝えることが大切。
「私は今いそがしいし疲れているから、あなたの話に集中できないと思う。だから、明日にしてほしんだけど」
→今すぐ話しを聴けない理由を明確に示し、一方で話を聴くつもりがあることを伝え、いつなら話を聞けそう見通しを伝える。
Posted by ブクログ
読んでよかったと思う。
自分のことも相手のことも尊重して物事を考えられるようになりたい。
相手に変わって欲しいと願うならまずは自分が変わっていかなきゃいけない。
特に家族との強い結びつきの話。ハッとさせられました。
夫婦は自分が育った家庭より長く続くであろう一つの家族なのに。
自分も、相手も弁えていかなければいけないなと思った。
Posted by ブクログ
そもそもで、関係性を続けることの大変さを異文化交流と表現しています。
上手くいかないのも当たり前、という事ですね。
そんな中、付き合いたてから、子供ができて成人するまでなど、様々なライフステージで起こりうる問題の話があります。
親密でいるには、お互いにケアし、他ではない相手を尊重し、楽しむことが大事とのこと。
・パートナーをありのままに受け入れる
・二人の関係に自分が責任を持つ
・謝ることを許す
・痛みを分かち合う
親密になる前に身構えてしまう防衛反応、親との関係性が成人になってからも影響していること、男女の問題に対する取り組みの違いなど、内容は多岐です。
ここまでは問題のパターンの話が多いですが、アサーションとして、相手と自分を尊重するコミュニケーションの取り方が、本書のメイン?です。
自分を尊重するということは?
相手を尊重するということとは??
嫌なことを嫌と伝える、相手の話を積極的に聴く(傾聴)、相手を非難せず自分が感じたことをIメッセージで伝える。
パートナーとの関係で傷つくのも自分の権利。
あえて言わないを選択する権利。
柔軟性のある考え方が必要なのは、唯一のパートナーとうまくいくためですね。
200ページに満たない本なのに、とても充実した内容でした。
上手くまとめられませんでした。笑
Posted by ブクログ
今後の人生で何回も読んで、内容を実践していきたいと思えた本。まずはDESC法で自分の意見をアサーティブに伝えていきたい。夫婦間だけでなく、仕事、友達、兄弟親全てにおいて。
Posted by ブクログ
バイブル
何度も読み返したい
カップルだけでなく、実家、職場にも応用できそう。
ただやっぱり夫婦は特殊だが。
自分の実家の思想や文化に寄ってしまうというのは意識したい。いいのも悪いのも。
自分も相手も理解するのに役立ちそうです!
Posted by ブクログ
今まで相手の気持ちを確かめるために「なんで〜?」は多用してきていたが、それは話し方や人によっては攻撃的になることを学んだ。今度からは「〜について教えてほしい」「〜について知りたい」と落ち着いて伝えようと思う。
Posted by ブクログ
性別や生まれ育った環境によってコミュニケーションの取り方が違うということが書かれている。性別によって異なるコミュニケーションの方法については、本当にそうだなって思うと同時に、このことについて知識があるだけで、異性間のコミュニケーションの齟齬は減らせると思った。育った環境の影響というのも本当にあると思う。私も気づかないうちに同性の親と同じような、良好な関係を築く上で好ましくない態度をパートナーにとっていることがある。しかし、いくつかのコミュニケーションの取り方についての類型化をこの本で知ることで、自分のコミュニケーションの取り方の癖や、他にどういう取り方があるのかを知ることができ、対処につなげることができると思った。
人間関係を良好に進めるためには本当にアサーションのスキルは必要だと思う。相手も自分も大事にするコミュニケーションを心がけたいと思った。
Posted by ブクログ
ABC理論を知ることで、自身の感情は自分ものであることを改めて理性的に理解できた。アサーションの概念、自身と相手を大事にしながらコミュニケーションを取ろことを、心に留め生活をしていきたい。
Posted by ブクログ
夫婦間のコミュニケーションをより良くする1冊。アサーションは心理学用語で「自分も相手も大切にする」。以心伝心なんてものはない、ただしズバズバ本音を言って良いわけではない。本当に難しい…繰り返し読みたい
Posted by ブクログ
「パートナーともう少し対等で健全な関係を築くにはどうしたらいいんだろう?」と思ったときに手に取る、アサーション入門書です。
入門書相当なので短めな説明にとどまっている分、具体事例が浮かびにくいかもしれませんが、コミュニケーションで大事な要素を網羅できます。
パートナー間のコミュニケーションに具体的な課題を感じている人であれば、この本だけでもある程度解決策が浮かぶはず。
ただし、60代前後の古典的な夫婦観を前提にして事例を紹介しているため、古臭さを感じる場面がいくつもありました。
心理学、カウンセリング、具体事例などで理解を深めたい人はもう少し実践的な本や専門的な本にステップアップするのがよいです。
私はこの一冊で学習を終えて、実践に移ってみます。
Posted by ブクログ
印象的なメッセージ
○自分自身で感じ対処できる感情の範囲においてパートナーの感情も理解し適切に対処できる。
自分自身がさみしさを感じることに抵抗があり、日頃からそうした感情を避けていると、パートナーの表現にどのように対応したら良いかわからず言葉をかけられなかったり、不機嫌になることがある。
○抽象的で大きな提案や、一度にたくさんの提案をしない
Posted by ブクログ
私は本作における非主張型を自負する一方、察してくれないと勝手に相手にマイナスな感情を持つこともあると改めて反省。普段であるとそのような局面では感情を抱くこと自体を嫌悪したり、遠回りから始めて最終的には嫌味な形で表出したりすることが常である。 己の感情を軽視せず正しく把握しつつ、それを相手に伝えるためにいかに客観的・具体的に表現して伝えるかが自己課題。
Posted by ブクログ
攻撃的でも非主張的でもよくない。バランスが大事。
自己表現を理解し、どんなときにアサーティブに表現できるか自分を客観的に見直すのも大切なんだなぁと思った。
自分も相手も尊重し、お互いを大切にできて成長していける関係が理想だな!
Posted by ブクログ
夫婦関係に悩んでる人には解決策の一つになるかもしれない。
今現在で悩んでいない人たちは自然と出来ている、もしくは常日頃心がけている事を書いてくれている。
どっちが悪い、などではなく考え方や捉え方の提案をしている本なので、抜本的な解決になるような特効薬的な効能は期待しない方が良い。
これから関係を築いていく人には、こうなるかもよ、相手はもしかしたらこういう考えだから貴方に対してそんな風に思ってる、態度に出てるのかも、という解説も出てくるので、より良い関係性を保とうと意識したい時の指針に出来る本だと思います。
Posted by ブクログ
コミュニケーションにおける問題点と解決策の提案がまとめられている。
こうすればうまくいく!と言う簡単な裏ワザは存在せず、面倒でもひとつひとつステップを踏んでいくしかないと実感した。
感情や問題に囚われてしまった際に立ち返って客観視するよい契機となる良書。
Posted by ブクログ
アサーティブなコミュニケーションとは
相手を肯定する
自分も肯定して気持ちを適切に表現する
(※本書の引用ではなく一般論としてです)
といった、スピリチュアルな定義もあります。が、
具体的に、
怒りにおけるアサーティブとは、
傷ついた、悲しいなどの一次感情を飛ばして怒りや恨みなどの二次感情を表現せずに、
一次感情を冷静に伝えて相手との折り合いをつけるべく提案をすること。
女性がやりがちな
嫌味を言って相手に気づかせようとする
わざとカマをかけて否定してもらいたい
拗ねる
というノンアサーティブアクションでは
男性もうんざりするでしょう
さらに女性はネガティブな方へ想像力を働かせてしまう。
でも意外と男性はそこまで考えてはいないようです。
だから伝えたいことがあるときは
感情任せに発言したり
行間を読ませるような言い方をせずに
建設的に提案をする
といった内容が具体例を交えて書かれています。
わたしはこれに加えて、
ネガティブ動詞を使わないでお願いする
ことを心がけています。
例)
帰る時間を言ってくれ「ない」と夕飯が作れ「ない」
↓
帰る時間を「教えてもらえたら」ちょうどいいタイミングで晩ごはんを準備「できる」
このようにお互いの利益になるような言い回しをすると相手の気分を害さずに相手の気持ちを引き出したり、思い通りに動かせたりするのでは。
Posted by ブクログ
ところどころ読み飛ばしたが素晴らしかった〜
終始文章が理性的
抱いてはいけない感情はないけど、自分の感情は自分の責任というのほ夫婦間以外にも友達や仕事にも応用が効くなあと思った
あと自分が伝えたいこととそれに対する相手の意に沿わない返答も2、三段階想定するとか
Posted by ブクログ
アサーティブな状態とはどういうことなのかが理解できる、入門編のような感じ。
夫婦やカップルという、問題を二人で乗り越える必要のある関係性の人たちにとって、一度自分たちの行動や自分の感じ方などについて整理できる良書。
あまり深いところまでは触れられていないので、まずはアサーションという概念の全体感を知るのにいい本なのかなという感じ。