あらすじ
シュメール、アッカド、ヒッタイトなど数々の古代文明が興隆し、滅亡していったメソポタミア地方。そこで育まれた数々の神話から、英雄ギルガメシュの冒険譚である「ギルガメシュ叙事詩」のほか、「バビロニアの創世記」や「イナンナ・ドゥムジの神話(イナンナの冥界下り)」、冥界の女王エレシュキガルの物語、さらには大洪水物語など、主だったものを取り上げ、その内容をやさしく紹介。いまでも人々を魅了しつづけ、さまざまなファンタジー作品の源泉にもなってきたこれらの神話。その魅力を第一人者が語り伝える、最も親しみやすい入門書。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
メソポタミアの代表的な古代民族であるシュメール人/アッカド人/ヒッタイト人による神話を紹介する本。この辺の神話はさまざまなファンタジー作品にも登場することから馴染みのある人も多いだろう。
大まかなもくじとメモ:
Ⅰ 天地創造の神話
・人間と農牧のはじまり(シュメール):大神たちとアヌンナキの神々
・バビロニアの創世記(アッカド):アプスーとムンム,女神ティアマト,マルドゥークの怪物退治,バーブ・イル(神の門;バビロン)の建設
Ⅱ タンムーズ神話
・イナンナ・ドゥムジの神話(シュメール):女神イナンナの冥界下り
・イシュタル・タンムーズの神話(アッカド)
テリピヌの神話(ヒッタイト)
Ⅲ ギルガメシュ神話
・ギルガメシュ叙事詩(アッカド):ギルガメシュ,エンキドゥ,フンババ征伐,天の牛,大洪水,不死の探求
・シュメールのギルガメシュ神話:地下界,生者の国
・アトラ・ハシース神話(アッカド)
・鷲に助けられた王(ギリシアのギルガメシュ伝承)
Ⅳ 神々と人間の物語
・アダパの神話(アッカド):人間とは愚かなもの
・エタナの神話(アッカド)
・ネルガルとエレシュキガル(アッカド)
・怪鳥ズー(アッカド):ニンギルス神による討伐
・クマルビの神話(ヒッタイト)
・竜神イルルヤンカシュの神話(ヒッタイト):東洋における八岐大蛇
Posted by ブクログ
メソポタミアとアッシリア、シュメールとアッカドの違いという基本的な部分から説明をはじめ、周辺地域の神話を口語訳で解説した入門書。
内容の理解には最良のものであるが、原文の反復や言い回しはここでは触れられていないため、関連書籍として「シュメール神話集成」等を購入し、知識の整理を行うとよい。
Posted by ブクログ
急にわたし全然メソポタミアの文明や神話について知らないな……と思い焦って買った。平易でわかりやすいです。神話の内容も知りたいけど、今度はその神話がどういう風に読まれてきたのか、受け止められたのか、これらからわかる当時のシュメール人たちの死生観についても知りたい。とりあえず次はギルガメシュ叙事詩も読んでみます。