あらすじ
大切な人が、死んだ。小学生からずっと一緒だった親友・小夜を突然の事故で失った高校生の桃。失意の中、葬式で8年ぶりに小夜の弟・佳一郎と再会する。住宅街の秘密基地、黄昏に染まる観覧車、通いつめた駄菓子屋。子供の頃の、楽しかった思い出を取り戻すかのように、桃と佳一郎は思い出の場所を辿ってゆく。〝親友〟と。〝姉〟と。〝小夜と過ごすはずだった夏〟の景色を探して―――。最愛の人を失った少年少女が紡ぐ、切なく青いひと夏のグラフィティ。
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描写が美しい
気になっていた漫画。夏休みに幼馴染みってあるあるだけど、伏線を回収しているというか、校門の鍵と心の鍵とかけていたり、そういった描写が繊細で、キャラクターそれぞれの心と行動が自然体で良い。
変わらないことを願っているのか、償い目的なのか…今後も楽しみ
切ない
投げかけられた言葉に対して真剣に受け取らなかったがために友達を失った女の子と、その友達の弟のひと夏を切なく情感的に描いたお話。
主人公の桃には小学校のころからずっと一緒だった一番の友達がいた。
その友人小夜は中学に入っても高校に上がってもずっと一緒だと思っていたがある日突然桃の前からいなくなった。
歩道橋で事故にあい亡くなったのだった。
周りの人たちは不幸な事故だと思っていたが桃にはそう思えない理由があった。
実は小夜が亡くなる前に彼女から告白されていたのだった。
青空の下いつものように一緒に下校していた二人だったが小夜の様子が少しおかしい。
その時彼女が「桃のこと好きかもしれないって言ったらどうする」と真剣な目をして言ったのだった。
それに怖気づいた桃はとっさに何気ない冗談として流したがその後待ち合わせ場所の歩道橋で事故にあったのだった。
葬儀に参列する桃は気が重い。
そんな彼女が久しぶりに出会ったのは佳一郎だった……。
全体的に流れる切なさと空の青さや高さが情感的に伝わってくるような作品だった。