【感想・ネタバレ】ネットビジネス進化論 何が「成功」をもたらすのかのレビュー

あらすじ

GAFAMの台頭からシェアリングエコノミーまで、インターネット登場から四半世紀にわたるネットビジネスの進化の要点を整理する。Amazon、楽天、メルカリ、YouTube、LINE、ビットコインなど、有名企業・サービスの分析を通して、勝者に通底する原理や儲けのしくみを解説。激変するネット界の潮流がわかる、ビジネスパーソン必携の一冊!

はじめに ネットビジネスの進化の系統樹
Part 1 権力:つながりの場所を押さえる
1-1 検索はなぜ権力の一等地なのか――ポータル、スーパーアプリ戦争
1-2 IDと決済を握ったものが覇者となるのはなぜか――キャッシュレス決済とフリクションレス
1-3 次の主戦場は信用経済とスモールビジネス市場――イネーブラーと信用スコア
Part 2 コマース:物や予約をつなげる
2-1 人から人へ物をつなげる――CtoCコマースと相互ネットワーク効果
2-2 企業から人へ物をつなげる――BtoCコマース、ロングテール、検索型と探索型
2-3 企業から人へサービスをつなげる――BtoCサービスコマース、ツメの開発、テイクレート
Part 3 コンテンツ:情報をつなげる
3-1 人から人へ情報をつなげる――CGM
3-2 情報をつなげてマネタイズする――コンテンツビジネスとアドテクノロジー、課金モデル
3-3 情報をつなげて遊ぶ――スマホゲームとフリーミアム、eスポーツ
Part 4 コミュニケーション:人をつなげる
4-1 つながりがパワーになる――SNSとブログ、メッセージングサービス
4-2 個人がパワーをもつ時代――インフルエンサーとコミュニティビジネス
Part 5 有限資産をつなげる
5-1 有限資産をなめらかにつなげる――ブロックチェーンとクラウドファンディング
5-2 有限資産を小分けにしてみんなで使う――シェアリングエコノミー
Part 6 BtoB:仕事をつなげる
6-1 仕事とデータをつなげる――クラウド、ビッグデータ、SaaS、AI
最終章 これからネットビジネスを始める人へ
あとがき 「横糸」はあなたの「縦糸」を強くするために

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Posted by ブクログ

ネタバレ

■インターネットの大事な本質のひとつ
情報や物を小分けにして、離れていた物をつなげること。それによって、今までなかった情報の流れ、物の流れが起こり、そこに新たなビジネスが生まれる。

リクルートの圧倒的優位性をつくるトリプルループ
このリボン図は、相互ネットワーク効果に直結します。図L5の真ん中のループのように、企業の情報をまとまった数集めることができればユーザーが集まり、ユーザーが増えれば、さらに企業が集まってくるわけです。

しかし、紙の時代と違って、ネットの時代は、企業が提供する情報はコピーして編集するのが簡単なので、複数のマッチングサービスに対して情報を提供するのが苦になりません。そこで、複数のサービスを併用する企業をサポートするイネーブラーも登場します。予約枠の在庫管理のときと同じです。
一方、ユーザーは、選択肢を増やすために、最初から複数のサービスを利用すると考えるのが自然です。そうなると、相互ネットワーク効果の基本ループを回すだけでは、独占の構造はつくりにくくなってしまいます。
リクルートの真価は、ここに、さらに二つのループを追加することだと僕は思っています。それが「幅のループ」と「質のループ」です。
左下の「幅のループ」は、一定以上のユーザーが集まると、その隣接領域の企業まで引っ張ってきて、別の相互ネットワーク効果を回すことができることを指しています。
たとえば、結婚式場探しのために集まったユーザーに指輪やドレス企業をつなぐ、宿泊先を探すユーザーに、現地まで移動する飛行機や新幹線予約をつなぐ、といったことがあげられます。
このように隣接領域でも良質な企業とつなげて、まとめて提供していくことは、ユーザーにとっても魅力的です。ワンストップで、しかも一度の入力で手間暇かけずに自分に合った選択肢が提供されるからです。そのため、幅のループが回り出すと、ユーザーは別のサービスに浮気することなく、そのサービスを使うようになるため、基本ループが強化されます。
さらに大事なのは、右下の「質のループ」です。マッチングサービスには、ユーザーが何と何を迷い、結果的に何を選んだか、といった行動履歴がたまっていきます。これらのデータを分析すると、ユーザーが探しているのに提供企業が少ないニーズは何か、最近増えているニーズは何か、何の選択軸を強化すると価格が多少高くてもユーザーが選ぶのか、といった相場観や最新動向がわかります。こうした情報を企業に提供すれば、企業はユーザーに選ばれやすくなるため、そのマッチングサービスから離れられなくな
ります。
ユーザーにとっても、自分のニーズに合わせて先回りした提供企業から、よりニーズにマッチした選択ができるようになるため、サービスの使い勝手が向上します。結果として、ユーザーも、そのサービスを使わざるをえなくなるのです。
このように、量のループと質のループが回ると、提供企業にとっては「かえの効かない」サービスになるため、企業は喜んでお金を払ってくれるようになります。
事業を継続していくには、競争に負けない構造をつくることも大事ですが、収益力を高める仕組みをつくることも、同じように、大事になってきます。


もう一つ、タイミングを見極めるときに忘れてはいけないことは、ビジネスはC(ジ
費者)から始まって、B(企業)に移っていくということです。個人ユーザーのほうがリテラシーが高いし、身軽なので、新しいサービスが出てきたら、まずCが飛びつきます。Cである程度成功したら、次はBを取り込みにいくのですが、Bのユーザーはリテラシーが低い人が多いです。一般にCのユーザーよりもBの利用者のほうが年齢が高く、導入の意思決定をする偉い人はさらに年齢が高いからです。そのため、Bの利用者のリテラシーに合わせた「やさしい」サービスにすることが求められるだけでなく、1
Tに最も不慣れなBの意思決定者の不安や疑いを乗り越えるための「権威づけ」や、ほかの会社もみんな使っているという「主流感」を醸成することが大事になります。
そこで、B向けサービスの営業戦略としては、まず利用者と意思決定者の平均年齢が比較的若く、新しいサービスを導入することに積極的なベンチャーから普及をはかって主流感をつくり、その後、意思決定者の年齢が高い会社を落としにいくような工夫が必要です。
さらに、Bの意思決定者は、プラスが増えることを好むよりも、マイナスが増えることを嫌う傾向があります。そのため、Bではいったん契約したサービスを切り替えるスイッチングコストが高いことが多く、後発サービスがあとから入り込むのは相当むずかしい市場です(コロナの影響でオンライン会議ツールの「ズーム」が伸びた理由は、このスイッチングコストを徹底的になくしたところにあるのですが、それはまた別の機会
に)。
以上をまとめると、まずC向けのマスサービスが始まり、C向けのセグメントサービスが続いて、C向けのプラットフォームサービスが出てきて、Cに普及し切ってから、最後にB向けのサービスが登場する、という順番です。
日本でSaasが普及し始めたのが2019年からですから、スマホの影響がCに行き渡って、ようやくBへも及び始めたということです。さらに、スマホの世界は、オンラインサービスからリアルサービスへと移っていくので、2020年はリアルのB向けサービスが出てくるはずです。

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2026年02月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

今年発売された尾原氏の本。
ネットの本質と系統を見事に整理されていてさすが。教科書ともなりそうな一冊。
id決済の話など重要概念てんこ盛り。

メモ
・ネットの本質の一つは情報やものを小分けにして、離れているものをつなげること。そこから新しい流れが生まれ新たなビジネスが生まれる。
流れを滑らかに効率的にするとともに多様で過剰にする力も。
・繋がりの場所をおさえる権力
もの予約をつなげるコマース
情報をつなげるコンテンツ
人をつなげるコミュニケーション
有限資産をつなげる
仕事をつなげる
と分類可能。
・どこが儲の一等地として花開く場所なのか。つなげる接点となるのか。
・Yahoo スーパーアプリは進化しようとしている。
・入口を押さえるということ。
・目的型と非目的型
・オンライン決済やキャッシュレスにより、ネットのようにお金流れが点から線につながってきている。
・フリクションレス 思い立ったらすぐ●できる
・信用経済による疑うコストの低減
・キャッシュレス化のビジネス 手数料と送客
・ネットビジネスの権力の宿る場 ポータル、id決済、イネーブラー、信用スコア
・売り手買い手の信頼担保手段。エスクロー、フィードバック
・検索型→完全自動化へ
 探索型→迷うことがエンタメへ
・リクルートのトリプルループ
 相互ネットワークの基本ループ
 質の向上ループ ユーザー行動による質向上
 幅の増加ループ 隣接領域の事業者と連携パッケージ提供
・ペイ・フォワード精神の世界観 ウィキペディア
・バリュースライシング 初音ミク
・ユーザーがネット情報にお金を払う条件
情報そのものの価値
すぐに情報が手に入る(探索コスト)
不安なく正しい情報であること
・分人のポートフォリオ
・Twitterはソーシャルフィルターかつソーシャルアンプリファイアー増幅器
・機能価値より感情価値が重視される時代は一緒に物語をつくるバーベキュー型が伸びる。
・明確なものさしの重要性は現在とても高まっている。

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2020年12月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

30代男性
GAFA+Mの株価上昇が目まぐるしく、ビジネスをする上で、ネットビジネスを理解する必要があると感じて、読みました。
ネットビジネスについて、ネットによって何をつなげたかで系統化して、個々に解説している。各系統ごとに、競合企業の勝ち負けの理由等も紹介している。
顧客を満足させるメソッドやマインドは、すべてのビジネスに通じると考えているので、本書のネットビジネスを成功させた事例は、非常に参考になった。

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2020年07月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

役に立った!
少し難しいものもありましたが、役に立ちます!
ネットビジネスをしようと思ったことはありませんが、起業だったりする人は見るべきですし、他の方でも見るべきかな。
よかった。

ビジネスには、タイミングが早すぎても、遅くてもダメ、遅いがダメは知ってたけど、早すぎてもダメは頭にはありませんでした。その他チーム、アイデア、ビジネスモデル、資金調達の細かい所なども。揃ってないと、うえにえけない。
経営者が運で来たと言っている事も、上記が揃っていないとなかなか上手くは行かないのかなと思いました。


それにサブスクが、企業に取ってはリスクマネジメントしやすいとはおもっても見ず、眠れる森の姫がいるからこそサブスクが成り立っているとはびっくりで、面白かったです。
少しボリュームありますがそれだけいい本であるかなと思います。

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2021年06月26日

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