【感想・ネタバレ】夏空白花のレビュー

あらすじ

1945年夏、敗戦翌日。 昨日までの正義が否定され、誰もが呆然とする中、朝日新聞社に乗り込んできた男がいた。全てを失った今だからこそ、戦争で失われていた「高校野球大会」を復活させなければいけない、と言う。 「会社と自分の生き残り」という不純な動機で動いていた記者の神住は、人々の熱い想いに触れ、全国を奔走するが、そこに立ちふさがったのは、高校野球に理解を示さぬGHQの強固な拒絶だった……。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

終戦直後の日本って、こういう感じだったんだろうなあということがよく伝わってくる。
戦争が終わり、今まで自分がやってきたことと、これからやっていかなければいけないこと。
その辻褄を合わせるのに、厚かましくやっていける人とそうでなかった人。戦争で勝った人たちと負けた人たち。戦争では勝ったけれど、日系人として差別を乗り越えなければいけなかった人たち。いろいろな立場の人がぶつかって、様々な葛藤があり、それを野球好きとしての共通点で乗り越えていく。僕自身はそれほど野球に思い入れがあるわけではないけれど、人物がとてもしっかり描かれていて、本当にこういう人がいたように思えた。どこまでがフィクションで、どこまでが事実なのか、そのあたりももう少し知りたい。

少しだけ違和感を感じたのは、主人公が下手な英語で話しているはずのことが、どう考えても日本語でしか表現しづらいような言葉で書かれていたところ。もう少しカタコトの英語感があったほうが良かったと思う。

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2023年09月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

最近、全然見なくなった甲子園ですが、今年は中止だったので、読むのにちょうどよい機会だったなと思いました。だから、発行されたのかな。
戦後、どのようにして野球が再開されたかについて、こんなドラマチックな経緯があったなんて、考えてもみなかったです。戦後1年で大会が始まったのも知らなかったし。昔は、同じスポーツなのに、野球ばっかり表立ってて、他の競技がないがしろにされている気分でしたが、こういういきさつもあるからなんだなーと、ちょっと納得しました。

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2020年09月05日

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