あらすじ
恋は世界の街角で甘いキスの余韻を残し、消えた大富豪。2年後―
リリーは21歳の夏、ロンドンのアルバイト先で世界的大企業の社長ラウフと燃えるような恋におちた。黒髪に金の瞳を持つ謎めいた彼は、義兄の心ない仕打ちのせいで男性恐怖症になり、キスより先に進めなかった彼女を、優しく包み込んでくれた。だが、そんなひたむきな愛は残酷にも踏みにじられた。ラウフは突然、故国トルコへ帰ってしまったのだ。2年後、窮地の父を救うためリリーはイスタンブールの土を踏む。待ち合わせ場所にまさか――ラウフが現れるとは夢にも思わず。
*本書は、ハーレクイン・セレクトから既に配信されている作品のハーレクイン文庫版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
面白かったです。
俺様強引で疑い深く、嫉妬深いヒーローと義兄に性的嫌がらせを受け続けて、男性恐怖症になってしまったヒロイン。
特にヒーローの方はハーレの典型的なキャラですが、何故か、あまり嫌みを感じないのはヒーローの素直に反省して行いを正そうとする性格のせいでしょうか?
ヒロインが義兄のせいでトラウマを抱えてしまったのは理解できるし、姉や姪たちが大切だからこそ言い出せなかったというのも共感はできるのですが、そこはもう少し強くなっても良かったのではないかと。
でも、カウンセリングに通い、自ら殻を打ち破り現実と向き合い、トラウマを克服しようとする勇気と前向きな心は賞賛に値すると思います。
ラストはおきまりのハッピーエンド。
ただ、義兄が財産目当ての悪だったとはいえ、三人の子どもまでなしたお姉さんがあまりにも気の毒です。
義兄が事故で死んだのは悪行の報いとはいえ、何か、スッキリしないようにも思えました。