【感想・ネタバレ】自由すぎる公式SNS「中の人」が明かす 企業ファンのつくり方のレビュー

あらすじ

どうしたら自社(自社商品)のファンになってもらえるのか。
企業の多くの人が悩んでいることでしょう。
人気の企業公式Twitterの取り組みからは、その大きなヒントが見つかります。

SNS運用者だけではありません。
マーケターや商品企画、新規事業開発、
PR、広報担当など、さまざまな企業人の参考になる
「ファンづくりの極意」がここにあります。

本書では、セガ、キングジム、タカラトミー、タニタ、東急ハンズ、井村屋の6社の「中の人」に直撃。
具体的な事例を掘り下げながら、ファンに愛される極意を明かしてもらいました。

消費はモノからコト、ヒトへとシフトしています。
企業でありながら消費者から1人の人として見られる
「中の人」はその象徴であり、つながりの接点として重要度が増しています。
企業は消費者とどうつながるべきか、新たな時代のコミュニケーションの形といえるでしょう。

各社のTwitterでの取り組みに加え、佐藤尚之(さとなお)氏と「中の人」6人との座談会の様子もまとめています。
さとなお氏は、熱狂的に支持してくれる「ファン」との関係性をベースに中長期的な売り上げや価値の向上を目指す「ファンベース」という考え方を提唱。
これからの時代になぜファンが重要なのか、企業が愛されるために何をすべきか、ファンベースの視点で「中の人」に迫ります。

今回の「中の人」6人の取り組みは、企業内の「個」の力が
いかんなく発揮された好例でもあります。
6者6様の試行錯誤からは、企業の中で自分の力を
どう発揮すればいいのかと悩んでいる人の参考にもなるはずです。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

ファンベース(新規より今いるファンを大切にしようとする考え方)をベースに、各企業の取り組みが紹介されています。

広報的な発信ではなく、いかに消費者目線で、顧客に寄り添えるか。

0
2022年01月29日

Posted by ブクログ

セガ、東急ハンズ、キングジム、井村屋、タカラトミー、タニタ各社の企業公式SNSの「中の人」にインタビューし、「ユーザーにどの様にしてファンになっていただくか」と言う点にフォーカスしたものをまとめている。

どの企業も、ルール設定や配慮するべき点を考慮して戦略を練った上で、ユーザーコミュニケーションとして特に「情報発信とおしゃべりのバランス」を意識している様だ。

「井村屋のあずきバーはとても固い」ということを元ネタにし、ユーザーが「刀鍛冶が刀を打っている写真」に『伝統的なあずきバーの製法』とコメントしたことに対して、公式が『社外秘が漏れてしまった…』と投稿するなど、企業ごとのネタやユーモアのある投稿、ユーザーとの絡みは独特のゆるさがあり、純粋に可笑しみがある。また、各企業では様々な工夫をしているが、『バズるツイートは狙って出せるものではない』というのも興味深い。

インタビュー形式で写真掲載も多いので読み進めるのに時間も要しない。

ユーザーとだけでなく、SNS内外での「中の人」同士の企業交流や自治体とのコラボ等も生まれており、新たな情報発信、ビジネスの形、経済成長のヒントがあるなと感じた。

0
2025年02月01日

Posted by ブクログ

企業公式Twitterの「中の人」6名が明かす企業ファンの作り方です。自分も中の人になった為、勉強のために購入しました。読んでよかったです。

Twitterが日本に入ってきた時から手探りで企業アカウントを運営されてきたアカウント、あのバズはどうやって生まれたのか、運営で心がけていることなどノウハウが詰まった一冊。

この本の前にキングジムさんの「寄り添うツイッター」を読んでいたこともあり、キングジムさんの記事はその本の要約のようなかたちでした。

バズるのは狙ってできない。
お客様や世の中の役に立つことを発信すると、結果はついてくる。漢字は「ひらく」。心得ました。

【大切だと思ったこと】
企業Twitterは
「仲のいい人とお茶を飲んでいるところに、いきなりセールスの人が割り込んでくるようなもの」
だから
「わたしたちは邪魔をしているかもしれない」
という認識を持つことが大切。目立って物を売ってやろうという意識ではいけない。



Twitter黎明期からの戦友のような空気が、このレジェンドたちのやりとりから伝わってきます。
役立てたいと思います。 

0
2022年01月15日

Posted by ブクログ

複数社の中の人の話を読め、視点が固まらなかったのがよかった。でも、どこも共通で「ユーザーたちとの繋がり」を大事にしているのがわかり、参考になった。

0
2020年09月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

30代男性
コロナ渦でSNSによる販促が重視されると思い、その手法を理解するために、読みました。
各有名企業6社の「中の人」(Twitter担当者)が、多数のフォローを獲得した道のりやそのノウハウを解説している。
SNSは友人同士がおしゃべりをする場であり、企業がそれを邪魔してはいけない(販促ばかりしてはいけない)と理解しながら活動していると書かれており、私自身浅はかだったと反省しました。

0
2020年09月13日

Posted by ブクログ

【SNS投稿】
・スケジュールを立て、目標値を設定し、振り返りを行う編集会議を行う
・検索を想定したタグ付け
・HOでは得られない、臨場感が大切
・炎上は、迅速に誠実に透明性をもって
・5Sは避ける(政治、宗教、スポーツ、セクシャリティ、差別)

0
2024年10月19日

Posted by ブクログ

内容は興味深く、学ぶことも多かったが、もっと具体的に何を考えてどんなツイートをしたかも網羅されていてほしかった。

0
2024年06月18日

Posted by ブクログ

SNS運用が成功した企業の、”中の人”へのインタビューをまとめた本。読み物としては非常に面白いが実務的とは言い難い。
(そもそも私の読んだ目的が間違っていた)

SNS運用にあたり、どんな心構えでやればいいのか?のエッセンスを楽しみながら知ることができる。
運用を任されて、まだSNS運用者としての心構えができていない、超初心者の方におすすめ。

0
2024年05月21日

Posted by ブクログ

写真や動画はどうしても、著作権や肖像権の問題上、中々難しい事も多々発生する。
文面で表現の幅を広げて、どれだけ面白いコンテンツを作れるかがミソ。

専門用語は避ける。

矛盾対決。ただ単にプレゼントキャンペーンを打ってフォロワーを増やすのではなく、話題性を持たせてフォロワーを増やす。

世の中のあるある、雑学ベースでツイート。
共感と差異は結構効果ある。

世の中の話題には、常にアンテナを貼っておく必要がある。時事ネタ、話題の芸人、時の人、今日は何の日?など。
5Sに抵触する事なく、もじって投稿できたら話題性○

他の企業がコラボしたいと思われるようなブランド作り。
やっぱり他者とのコラボは一気に人気が出やすい。

何がウケるか?何がバズるかを考えるよりも、本当に自分が好きで熱く語れる物事をツイートする方が、ファンは魅了される。

2割のファンが売り上げの8割を支える。
10人の顧客よりも1人のファンの方が何倍も意味がある。



0
2023年02月24日

Posted by ブクログ

あくまで企業としてのアカウントながら、個人のカラーを出していく、そのバランス感覚が皆さんすばらしかった。

共通していたこと
・目指すは近所さん的ポジション
(近すぎない遠すぎない)
・フォロワーのコミュニケーション欲を満たしている
・筋金入りの自社のファン


各インタビューを総括した、さとなおさんの考察もすごく分かりやすかった。

・企業などがsnsを利用するということは、つまり、仲の良い人とお茶を飲んでいるところに、いきなりセールスの人が割り込んでくるようなもの
・今回の 6人の「中の人」は、「基本、私たちは邪魔をしているかもしれない」といった認識をちゃんと持っている。
→この認識を忘れたくないな。

・理屈ではなく感情で好きになるのがファン。
だから、「共感」「愛着」「信頼」というような感情を高めていくことが重要。
・人は人にしか共感しない。「中の人」しかり、企業で働いている人たちが見えてくることは「共感」の獲得に何より重要。
→というわけで、次はさとなおさんの著書を読みます。

0
2021年12月15日

Posted by ブクログ

 SNSのお勉強。

■セガグループ
 私自身、少年漫画を読んで育ったこともあり、違和感を覚える表現の一つなので、こちらから玩具の対象の性別を限定するツイートは控えるようにしています。SNSでは、「こういう嗜好の方にお薦め」という具体的な趣味嗜好や人物像を想定してから、その人に呼びかけるつもりで投稿したほうがより伝わりやすいと思います。

 企業アカウントは今、第三世代に入ってきているかなと個人的に思っています。
 第一世代は、10年ほど前のTwitter黎明期です。09年くらいから企業アカウントが開設されて、企業アカウントは定型文発信やお堅いプレスリリースの発信をするものと思われていました。
 その時期に現れ、確立されたのが、”軟式”という日本独特のスタイル。商品名に引っ掛けたダジャレを、企業ブランドを冠したアカウントが言っちゃうんだ!という新鮮な驚きがあって、それだけでドッカン!とニュースになる勢いがありました。もっとも、Twitter人口はまださほど多くはなかったので、知る人ぞ知る世界でもありました。
 11年の東日本大震災をきっかけにTwitter人口が増え、それに触発されて続々と企業アカウントが開設されたのが第2世代。上層部や周囲のSNSに対する理解がまだ進んでいない環境下で、企業の堅いイメージを押し付けるのではなく、イチ社員としてお客様と対話し、ネット文脈を理解した形の発信や、他社を巻き込んだTwitter企画など、斬新なチャレンジを企業アカウントが現れました。「中の人」が炎上対策や効果測定、そして「出る杭は打たれる」という社内外の圧力に耐えながら孤軍奮闘した時代です。
「センスの良い投稿」や「中で働く人の顔がうかがえるアカウント」が注目され、それを意識したアカウントも次々と登場しました。が、意識するあまり、個人が暴走してパブリックではない投稿になってしまったり、目立つことが最優先でプチ炎上するケースも一部あったりして、企業ブランドとアカウントの乖離が見られた時期でもありました。今は、その乖離が修正されてきた段階かなと思います。それが第3世代です。


■東急ハンズ
・ウェブサイトに載っているような情報を流しても意味がない。
・投稿時点の温度感を伝えるために、予約投稿は極力避ける
・企業の「中の人」ではなく、お客さんのすぐ近くにいる「そばの人」に

・企業アカウントの作法10カ条
1.定期的に、時間を決めてお決まりの投稿をする
2.臨場感のある投稿をする
3.自分のキャラを無理に隠さず、自然体で投稿する
4.自社にまつわるキーワードをエゴサーチして、面白いモノには積極的に返信
5.投稿内容が偏らないように心がける
6.相手の方に合わせ、会話の流れを壊さない
7.自分では解決できない・分からない質問は、必ず該当の窓口や最寄りの店舗を紹介する
8.SNSでのコミュニケーション・ルールは店頭での接客と同じ
9.メンションやコメントにはできる限り返信する
10.企業アカウントは凹んではいけない

■タカラトミー
・優先順位
1.日常のリプライ
2.トレンドツイート
3.他社コラボ企画
4.商品宣伝ツイート
5.広告投稿

■さとなお
 理屈ではなく勘定で好きになるのがファンです。だから、「共感」「愛着」「信頼」というような感情を高めていくことが重要です。特に今回の6人の「中の人」の取り組みは、「愛着」を育てる意味でお手本といえます。SNSのメリットは、いわゆる距離と時間を超えて毎日接することができるということ。そこを生かして邪魔せずアプローチしている。例えば、東急ハンズさんは毎日決まった時間にあいさつの投稿をしますね。ただの挨拶に見えますが、極めて重要なコミュニケーションです。例えるなら、商店街の八百屋のお兄ちゃんみたいなもの。毎日毎日、商店街で通りすがりに「おはようございます!」「天気がいいですね!いってらっしゃい!」と声をかけてくれる。この毎日の小さな繰り返しが愛着を育み、常連を生むのです。東急ハンズさんは「おしゃべり8割、情報2割」、キングジムさんも「雑談7割、商品情報3割」と語るように、投稿の割合はそれぞれで異なるものの、宣伝やPRではなく日常のやり取りこそが重要である、というのが共通の認識でしょう。印象的なのが、6人全員が「ツイート見たからといって、商品を買ってもらえるわけではない」と口をそろえること。八百屋のお兄ちゃんが「大根安いよ!買って買って」って毎日言っていたら、うざいし誰も好きになってくれないですよね。優れた「中の人」は、経験や体験によってこの感覚を身に付けているのだと思います。
 もう一つ愛着を育てるのに大切なのが、つぶやいているのが「企業」ではなく「個人」であると感じられること。井村屋さんは「ご近所さん」、東急ハンズさんは「そばの人」など、表現こそ異なりますが、すべて親近感を持ちやすい個人をイメージしています。さらに、各社のツイートに自社で働く人(社長や開発者)が出てくるのもポイントです。人は人にしか共感しません。「中の人」しかり、企業で働いている人たちが見えてくることは「共感」の獲得に何より重要です。商品やブランドの向こうに企業の中の人たちがしっかり見え、開発の苦労話などのストーリーが透けてくると、人はより共感し、愛着を強く持つようになる。体温が感じられれば感じられるほど、ファンは喜ぶし、ファンも増えます。
 ファンの愛着をより高めるという点で、セガさんなどが行っているオフ会も効果的ですね。少人数のファンを招き、社員が手づくりでおもてなしをしています。効果は3つありますね。1つ目は、社内の人と接し、来た人がより強固なファンになること。2つ目が、来る人はコアファンであり、傾聴することでファンが何を求めているのかツボが分かることです。これがファンベース施策に生かせます。3つ目は、取り組みを通じて「この企業はファンを大切にしてくれるんだ」ということがファンの間で広まること。キャンペーンやイベントの効果を人数の多寡でしか測れない人は、小規模なファンミーティングなどをないがしろにしがちですが、長い目で見ればメリットは計り知れません。

0
2021年04月17日

Posted by ブクログ

ファンを作り、コミュニティを作る。企業やサービスがtwitterをやる際の大原則とも言えることだが、それらを上手にやられている企業の、いずれも数十万フォロワーを獲得されている皆さんの連載記事まとめ。

皆さん、手探りで始め、トライ&エラーを繰り返し、ある程度共通するルールを持ち、根気強く運営されてきたのが分かる。販促や売上増ではなくブランディング、という考えも共通している。

一応ワシも広報パーソンなのでSNS運用は常に重要課題だし、近い思考でいることに安心感を覚えた。

0
2020年10月26日

「ビジネス・経済」ランキング