あらすじ
メンヘラとは、メンタルヘルスを略した言葉に由来する。人は成長の過程で、心理的課題を解決しながら生きている。子供の頃から両親をはじめ周囲から否定された経験を重ね、問題をどう乗り越えるかを考え、人生で何度も経験する葛藤と戦ううちに自分の長所、固有の素晴らしさに気づく。しかし、その葛藤を避けて解決しようとせず、それゆえに人間関係のあらゆる場面で問題を起こす人たちがいる。本書はこのメンヘラと呼ばれる人びとの精神構造に焦点を当てることで、「誰もわかってくれない」という心理の根本にある被害者意識とナルシシズムを分析、解説する。
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Posted by ブクログ
二者の愚行、初めて聞いた。
それが楽しそうでもあるのだけれど、成熟という観点から見ればいかんですよね。
耳が痛いです。腫れております。
また時を見て、読み返したいです。
「現実は味方」という言葉が、すっと心の澱が溶けていくようで心地よかったです。
翻訳ミスのお話が面白かったです。
・自己偽愛、偽自己陶酔
Posted by ブクログ
グサグサと刺さる
どんなメンヘラも中身は同じエゴイストで、感じているストレスはほとんどが幻、メンヘラはどれほど損な人生を送るかというのが繰り返し繰り返し書かれている
幼少期のトラウマが原因だから、それを同じくらい時間をかけて塗り替えていくしかない
Let's 解毒
Posted by ブクログ
メンヘラとは自己消滅型の被害者意識の強い性格だと言える。自己肯定感が確立できていなが故に、自己蔑視による地獄に嵌る。
ナルシシズムはメンヘラと結びつく。ナルシシズムは他人に無関心で、自分にしか興味がない。もっと言えば、興味があるのは「自分のイメージ」であり、「現実の自分」はその対象にならない。
ナルシストは「幸せになること」ではなくて、「幸せだと人から思われること」にしか興味がないのである。
無関心は無責任に遷移する。無関心が蔓延る日本では無責任へと帰結する。日本にはメンヘラが育つ土壌があるのだ。
メンヘラの解消とは自分の過去のトラウマと向き合うことである。その過程で「素晴らしい自分」を発見でき、自己蔑視から抜け出せる。重要なことは自己肯定感を高めることである。
Posted by ブクログ
不愉快な感情に、自分自身が苦しめられているときに、もうどうしようもないと思ってしまいがち。
このときには他の感じ方があるのにもかかわらず、それになかなか気づかない。
人は自分に余裕がなくなってしまうと、1つの見方しかできなくなってしまいがち。
だからこそ、常に冷静な視点を持てる自分でいたいと思った。
また相手に対しても同じで、相手が何かの感情にとらわれてしまっているときには、私だけは冷静な判断能力を持っていたいと思った。
また気にならないはずのことが気になった時は、昔の何かが再体験されていると言う文面を読んだ時に妙に納得するような不思議な感覚になった。
人間はトランスフォーム(置き換え)するものだと読んで、今、自分が苦しんでいる原因は今にあるようで、そうではなく、過去の体験の中で自分自身が精算できていないものを再体験することによって、一生懸命幸せになるために許そうとしているのだろうなと思った。
Posted by ブクログ
2chで言われている「メンヘラ」とは、少し違うと思うのだが…。
ナルシシストについても、私の中での定義と異なっていた。
日本人は悲観主義というが、バブル崩壊後悲観的にならない日本人がどのくらいいると考えているのだろう。そこへ来てコロナパンデミックだ。人生の今後への期待度・Betterが2004年で9%だそうだが、現在はもっと低くなっているのでは?
Posted by ブクログ
本書のテーマは日本に蔓延るメンヘラ社員やメンヘラ親の心理構造。
著者の主張は、メンヘラの根底にはナルシシズムがあり、しかも日本はメンヘラだらけの国であるということ。メンヘラという奇妙な言葉が使われ出したのは、その本質が日本人に適合しているからと著者は書いている。
日本人のマイナスの特徴として、次のようなものがあるという。
1、悲観主義
2、被害者意識
3、自己憐憫
4、犠牲的役割
確かに、これらは日本人にありがちな意思表示の方法だと思う。そして、メンヘラな人ほどやりそうなことばかりだ。
途中、よく理解できない箇所もあり、一読ではとても読み切った感がない。さらに、何度となく同じような文章や主張が繰り返されるのが、少し鬱陶しくも感じた。
メンヘラの根底になぜナルシシズムが存在すると言えるのか。日本人がナルシシズムから脱却するにはどうするべきか。
あくまで本書のテーマは、「メンヘラの心理構造」であって「メンヘラへの対処法」ではない。しかし、その心理を理解すれば多少はどう対処した方がいいかのヒントにはなると思う。
Posted by ブクログ
なぜあの人はいつも不機嫌なのか…などについてメンヘラとナルシシズムを紐付け展開される。
自己肯定感の大切さを感じることができる。虚像の自己肯定感ではなく、努力して得た自己肯定感が大切であると感じた。
自分や周囲の人に置き換えて考えやすい話であった。