あらすじ
京大総長、ゴリラ研究者の著者による「未知の時代」の人とのつながり方。講演会で、多くの高校生がスマホを手にしながら「スマホを捨てたい」と言った。彼らはなぜ、スマホで人とつながることに漠然とした不安を感じているのか。約200万年前の人類の歴史とゴリラ研究の見地から、これからの「未知の時代」を生きる、生物としての人間らしさを考える。先が見えない時代、自然やテクノロジーと共生していくために。
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Posted by ブクログ
心に残った部分(要約)
✔実際の五感で感じる世界ではなく言葉などのフィクションのフィルターを通して自然を眺めている。フィールドワークではあえて言葉に翻訳しないのが極意である。
✔「家族」を持つのは人間のみ。人間の社会性は、仲間と一緒に安全な場所で食べる「共食」から始まった。しかし今は効率性を求め「自分の時間」をつくることが自分の欲求を満足させる近道とする考えも広まった。それによって孤独をつくり時間を手に入れても何をしたらいいか分からない人がいる。それはそもそも人間が一人で時間を使うようにできていないからである。
感想
山極先生の考える世界観が僕と親しいと感じてうなずきながら読む場面が多かった。特にシェアの時代であるということは多くの人が頭では理解していることだと思う。