【感想・ネタバレ】天地に燦たりのレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

豊臣秀吉が天下を取り、朝鮮出兵を行った頃。朝鮮国の卑賤の身である明鐘、島津に属する武士である大野久高、琉球国の商人(密偵)である真市のそれぞれが、朝鮮出兵での倭と朝鮮・大明との戦争、そしてその後の倭・琉球との戦争に巻き込まれていく。それぞれの文化や思想に触れながら、人として生きるとはどういうことかを儒学思想をベースに描いていく。

卑賤の身でありながら、幼い頃から良い師の元で儒学を学び、そして己の身分や触れる文化が目まぐるしく変わっていくが、全て自ら選び取ってきた明鐘。常に侵略する側として人の上に立ちながら、国や家の方針に従い、人を殺し続けてきた久高。この二人の心理の対比が面白い。
また、王とは、礼とは、人とは、生きるとは何かを、侵略をする側・される側という舞台装置の中で描いたのも、登場人物たちの心情や葛藤が分かりやすく、見事。

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2021年08月12日

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