【感想・ネタバレ】骨を弔うのレビュー

あらすじ

30年前、本当は何を埋めたんだろう。

謎の骨格標本が発掘されたことを報じる地元紙の小さな記事を見つけた家具職人・豊は、数十年前の小学生時代、仲間数人で山中に骨格標本を埋めたことを思い出す。
しかし、それは記事の発掘場所とは明らかに異なっていた。同時に、ある確かな手触りから「あれは本当に標本だったのか」との思いを抱いた豊は、今は都内で広告代理店に勤務する哲平に会いに行く。最初は訝しがっていた哲平も、次第に彼の話に首肯し、記憶の底に淀んでいたあることを口にする。リーダー的存在だった骨格標本埋葬の発案者・真実子の消息がわからないなか、事態は思いも寄らぬ方向に傾斜していく。

※この作品は過去に単行本版として配信した『骨を弔う』の文庫版です。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

読み進めるにつれて「えぇぇぇ」と心の声がついつい漏れてしまうお話でした。
小さい頃の思い出。
わたしの生まれ育った四国のとある田舎での幼少時代。
登場人物それぞれの過去、現在ととある儀式とを回顧する旅。

途中、現実離れした(子供ができるはずもない…)行為や考え。
結末のどんでん返しにも驚きました。

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2022年12月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

仲間と埋めた骨格標本の骨の真実を追い求める、かつて小学生だった男女たち。苦い過去を抱えひっそり生きる者、都会で忙しく日々を送る者、辛い結婚生活を耐える者、家族を失い時間が止まってしまった者…それぞれ歩んできた道が再び交わり、徐々に解けていく骨の謎にすっかり没頭。
最終章はあっと驚いて作者のしかけに興奮のゾクゾクが止まなかった。評価が大きく割れそうな結末だが、めくるめくミステリーと幾多の層をなした人間の姿にお腹の底から満足感が湧き上がる。
縁と大小の奇跡は人生を廻す歯車、自分もその醍醐味を感じて生きていきたい。

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2021年01月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

個人的な感想。登場人物の好きな作家として頻繁に宇佐美まことの名前が出てくるのが我慢できなかった。出てくる度に物語に没入してた脳が現実に引き戻される。さらに終盤のオチは読んでられない。

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2025年10月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

小学生の頃、いけ好かない教師を困らせてやるつもりで、学校から盗み出した骨格標本を山中に埋めた子どもたち。30年後の新聞記事を見て、あれは骨格標本などではなく、本物の骨だったのではと当時のことを振り返る。

強く興味を惹かれた出だしだったのに、話中に著者の名前が出てきてシラける。面白いと評判の作家という扱いで、愛嬌とみなすべきなのでしょうが、どうにもそうは思えず。名前が出てくるたびにちょっぴりゲンナリしていたのですけれど。

そうか、これはこの名前でなければ駄目だったのか。そもそもがこの名前を使って何か書こうという遊び心から始まったのかしらんと思います。驚いたのは驚いた。面白かったことは面白かった。でも、こういう芸風の作家ではないと思うので、謙虚な日本人としては(笑)やはり自身を人気作家として登場させるのはちょっとどうだか。

と、文句を言ってみましたが、読後感は良し。幼なじみはいいもんだ。

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2020年07月28日

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