あらすじ
半年後までに、邪魔なものはみんな“片付ける”――。海老名亜希子は「お掃除コンシェルジュ」として活躍する人気エッセイスト、五十歳・独身。歩道橋から落ちて救急車で運ばれ、その時の検査がきっかけで癌が見つかった。余命は半年。潔く“死”を受け入れた亜希子は、“有終の美”を飾るべく、梅屋百貨店の外商・薬王寺涼子とともに“終活”に勤しむ。元夫から譲られた三鷹のマンションの処分。元夫と結婚した妹との決着。そして、過去から突きつけられる数々の課題。亜希子は邪魔なものを“片付けて”終活に奮闘するが、マンションのクローゼットに大きな秘密を抱えていた――。イヤミスの女王が放つ二転三転の“終活”ミステリー、待望の文庫化です。
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Posted by ブクログ
「恋というイリュージョンには逆らえなかった」というところ、めちゃくちゃ頷いてしまった
残り6ヶ月ではなく、もっと前、幼い頃からカウントダウンは始まっていたのかなあという気がした
Posted by ブクログ
今は知りたい人の情報をすぐ手に入れることができてしまうことがあって厄介な部分があるなと。知らなければ怒りもないけれど、知ってしまったがさいご「自分のことをバカにして」「あの人が憎い、羨ましい」とか、また新たな火種の完成だ。何となく言った言葉、エピソードが、新たな犯罪を生み出す怖さ。誰でも自由に発信できる媒体を持っていることの危うさを改めて感じる。
他人が自分のことを書いたとき怒り狂い、自分が相手のことを書いたとき、いいネタが書けたと思って周りに配慮しない主人公、そこで、自分が誰かの怒りのスイッチを押していると考えられればどこかのタイミングで負の連鎖は止められたのか、走り出していたからやっぱり無理だったのだろうかとか考えてしまう。
ありとあらゆる負の感情を吐き出しまくっている主人公がすごい、負の感情ってエネルギーを使うから長続きしないはずなのにずっと負の感情に支配されていて凄まじい。
ある芸能人が言っていたが、例えば、とんでもない非常識な人がいたとしても、その時イラッとするけど、「あぁ、この人は自分が注意しなくてもいずれ誰かにこっぴどく叱られて沈んでゆく存在だ。と思えば、溜飲が下がる。自ら手を下さずとも、苦労せずとも、その時間があるなら、違うことに時間を使おうと」この考えに賛成だ。友達や大事な人だったら時間を作るけど、それ以外は手放す。もう会わない存在だしとか、仕事上の人だしとか壁を作る、表面上では話をするけど。
日々の幸せ、平穏、凪。
人と接するとイラッとすることもあるし、感情もドロッとするけれど、感情をうまく整理して生きていきたいものだ。
Posted by ブクログ
今回はまだ読みやすかった。
読みきれてない??
主人公は結局、妹を守りたかったのか?復讐したかったのか?
モヤモヤ。
あぁ~イヤミス。
さすが、幸子先生。
Posted by ブクログ
おおー!!
さっすがー!
文章は軽く、読みやすい。
だけど、読んでいて、胸糞悪い!
真梨幸子!
余命宣告されて医療を拒否した51歳。
こんなにも俗世間的なドロドロが出てくるか?
こんなにも人がつながっているか?
などなどいろいろ「ひっでぇなぁ~」と思うけど、人の内面のドロドロを、これまたものすごくうまぁーく描いています。
気分悪いけど、ついつい読んでしまう真梨幸子。。。
侮れない(いやいや、侮ってないけど)
Posted by ブクログ
お互いの主張が食い違ってたり、見る角度によって印象が変わったり、人間の裏表だったり醜い部分がたくさん詰まっててうんざりするんだけど、コミカルな文章で意外にさっぱり読める。結果的に亜希子の一人勝ちって感じで逆に清々しい。
Posted by ブクログ
エッセイの文章部分はなんとなく読みづらかった。
主人公はあんまり幸せじゃなかったけど、最後の最後で家族に復讐できたんだな。
だからすっきりってわけじゃないけど。
編集者(?)の牛島君の意外な正体がわかってびっくり。外商の人が犯人か?と最初思ってたけど、昔同じ職場だった女だったとは。(たしかそう)
2日たったら内容忘れてしまった。笑
あんまり頭に残らない話だったみたい。
Posted by ブクログ
*余命、半年―。海老名亜希子は「お掃除コンシェルジュ」として活躍する人気エッセイスト、五十歳独身。歩道橋から落ちて救急車で運ばれ、その時の検査がきっかけで癌が見つかった。延命治療を受けないと決意した亜希子は“有終の美”を飾るべく“終活”に勤しむが、夫を略奪した妹との決着や“汚部屋”の処分など数々の課題に直面することに。彼女は“無事に臨終”を迎えられるのか!? *
真梨作品にしては登場人物が少なく、ややこしさも騙しも少ないので、サクサク読めます。
それにしても、この方は本当に女性の醜い感情を浮き彫りにする巧い。立場が変わるとこんなにも見方が変わるのか!と驚かせてくれるのも楽しい。気楽に、たっぷりイヤミスを堪能できる作品。
Posted by ブクログ
真梨さんには珍しく、ダラダラとした展開。
久しぶりにハズレ作か?と思いつつ読み進めていましたが。
全てはラストのためだったんですね。
どんでん返しというか、今までのダラダラは何?と不思議なほど一気に展開してしまい、こちらも一気読みでした。
真梨さんにしては珍しく登場人物が少なかったので、ごちゃごちゃせず読み終えることができました。
イヤミス初級編という印象でした。