【感想・ネタバレ】STARTUP 優れた起業家は何を考え、どう行動したかのレビュー

あらすじ

◎読者が選ぶビジネス書グランプリ2021(グロービス経営大学院+flier 主催)マネジメント部門 第5位 入賞!
投資家(VC)が起業家から聞き出し、 経営学者と体系化した「成功の原則」を初公開!
17人の起業家たちへの直接インタビューから作成した26のケーススタディを収録。
体系化された「知識」と、生々しい「実践」の往復によって、事業立ち上げの「定石」が見えてくる。

<ロングセラー! 5刷出来>
取材先のスタートアップの中から、「BASE」「ヤプリ」「ビジョナル」が続々上場!(2021年3月時点)

今まで、ゼロから事業を作り出すノウハウは一部のベンチャーキャピタル(VC)と起業家の間でのみ共有されていた。
本書は、「そのノウハウをこれからの起業家のために共有したい」という著者の提案に賛同してくれた先輩起業家たちの協力によって生まれた「次世代起業家のためのバイブル」だ。
スタートアップで働く人はもちろん、大企業の新規事業担当者からも「スタッフ全員に読ませたい!」と大反響!

登場する起業家(順不同・敬称略・現在は退任している場合も含む)
赤川隼一 (Mirrativ)
赤坂優(Pairs)
有安伸宏(サイタ)
庵原保文(Yappli)
梅田優祐 (SPEEDA)
倉富佑也(ココン)
山田進太郎・小泉文明(メルカリ)
佐藤裕介(hey、フリークアウト)
鶴岡裕太 (BASE)
中川綾太郎 (MERY)
福島良典 (グノシー)
古川健介(nanapi)
堀井翔太(フリル)
堀江裕介 (クラシル)
松本恭攝 (ラクスル)
南壮一郎 (ビジョナル)

本書に登場する 「成功の原則」
・アイディアよりも戦略よりも、重要なのはやり切る力である。
・起業家に「原体験」は必要ない。だが、優れた起業家は誰よりもその事業について知るための努力をしている。
・顧客の「声」をインタビューで聞かない。「行動」のみを追跡する。
・価格が定まった広告のみに頼らず、誰も気づいていない顧客獲得方法を発明する。
・ベンチマーク企業のKPIをありとあらゆる方法で調べ、自社と比較する。
・投資家へのプレゼンでは次の9点を伝える→市場/課題/解決策/競合優位性・差別化/ビジネスモデル/トラクション/事業計画/資金/チーム

巻末には特別付録「起業家たちの直接回答アンケート」も収録。

この本でしか語られていないエピソードはたくさんある。 普通のインタビューでは教えてくれないことも、筆者の投資家という立場を悪用(?)して裏話を聞き出した。 本書はたただのケース集ではない。 (「はじめに」より)

目次
第一章 アイディアを見つける
第二章 最初の仲間を集める
第三章 プロダクトを作り、ユーザー検証する
第四章 ユーザーを獲得する
第五章 資金を調達する
第六章 起業するということ

読者コメント
・自分が創業から得てきた知識がシンプルに1冊にまとまっていた。これから起業する人は絶対に読むべき。
・最新の起業家たちの実際の経験談と、論理的な整理・体系化が行われている。起業のバイブルといえるだろう。
・日本の最新の起業家に特化した事例本はありそうでなかったので、参考になることが多い。
・これからビジネスをつくっていく過程で、何度も読み返したいと思えた。
・やっぱりスタートアップは最高だ!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

特に勉強になったのは
情報収集が本当に大事だという所。
その分野で他の誰よりも精通していると感じられるまで情報を集めてみようと思えたのが1番良かった。

基本的にわかりやすい文章で、スイスイ読めたのと起業してからの基本的に必要なことが書かれていたので躓いたときにもう一度読み返そうと思う。

0
2021年02月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

スタートアップの教科書的な一冊。
自分の中にある呪縛をといてくれた、感謝の念を抱いた一札。

メモ
・起業の出発点
 自分軸とマーケット社会軸

・アイデアの見つけ方。 
 事例起点、課題起点、構造変化起点

・構造変化要因PEST LE
legal法律規制動向
 environmental自然環境動向

・原体験がなければ起業できないわけではない。
 原体験があるほうが自分ごとで考えられるが、こだわりすぎると範囲が狭くなってしまうデメリットもある。原体験がレアすぎるとビジネスとして成立しない可能性も。
・半年間徹底的に情報を追いかければ、原体験がなくてもその分野で働く人と渡り合える知識を蓄えることは可能。

・アイデア評価基準 code republic
 誰の何の課題を解決しているか
 スケールできるのか
 既存のサービスに変わる新しいサービスか
 ビジネスとして成立するか
 数年後により多くの人に使われるものか

・市場選定の罠
 対価不発 本気で金を払う人いない
 細分化不足 全体は大きいが解決対象は小さい

・スケールできるか。
 大きな市場選定のみならず、どれだけの規模まで成長可能か、事業特性を見極めて慎重に評価必要。

・プレスリリースのスケジュールを先につくり、そこにプロダクト開発をあわせていく

・ターゲットを絞り込めていればオフラインの施策も有効に働きうる。うまく競争をさけて顧客獲得を行おう。

・ユーザー獲得のための5つの問い
  機能改善 ユーザーの求める根源価値を提供できているか
  機能拡充 リーチを増やせるユーザーペインはないか
  ターゲットを絞る ターゲットを明確化、絞り込みできているか
  NonPaid活用 ありとあらゆるPR機会を活用できているか
  独自手法の開発 誰も実践していない集客方法を探し続けているか

0
2021年01月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

今をときめくスタートアップ起業家達の立上げ時や黎明期の苦労話を取材によって解き明かした本。著者は、Yahooグループのベンチャー投資ファンドであるYJキャピタル代表の堀氏である(他2名の凄い経歴方との共著でもある)ことから、その立場からしか知り得ない貴重な経験談が満載となっている。

本書で扱われている主な企業とサービスは、いずれもTVCMやネットで話題となっている企業ばかりである。
- メルカリ
- BASE
- ビズリーチ
- グノシー
- SPEEDA
- クラシル

起業の成功方法を一般化することは難しいが、経験者から学ぶ事を放棄する事は愚策である。本書は優れた起業家達の姿を間近で見てきた第三者が客観的にまとめた本であり、よくある成功者の自慢話に溢れたものではない。むしろ失敗談やそこからどう這い上がってきたかといったサバイバルのケーススタディと言って良い。起業を目指す人達にとって本書は必読書だろう。

以下、印象に残った文
◆ 優れた起業家の特徴、アイディア出しと検証を高速で回している、1つ目のアイディアで当たる人は殆どいない
- クラシルの堀江は当初フードデリバリーサービスを企画しVCにプレゼンしたが投資は見送られた。その後同サービスはピボットし、動画レシピサービスのデリッシュキッチンを始めた。


◆ 誰も気付いていない顧客獲得方法の発明 (既存の広告を使うと競合と同じ料金表を見る事となる)
- フリルの堀井はFacebookの広告管理画面がまだ英語で国内代理店がまだ扱っていない時代に法人アカウントを開設。自前で手作業により広告を運用しCPA8円で獲得に成功

- サイタの有安は、チラシを2000枚配ったが成約はゼロ。ロングテールのSEOで活路を見つけた。ドラム スクール 渋谷 初心者 というキーワードで1ヶ月に10人の申込みがあったという。

◆ なぜ自分たちがその課題を解決できるかを簡単に説明できる事
自社がリプレースする市場の以下を説明する
TAM: Total Addressable Market
SAM: Serviceable Available Market
SOM: Share of Market
課題解決のプロセルが複雑だと投資は見送られる



MAU: Monthly Active User
WAU: Weekly
DAU: Daily


ビズリーチの南さんは、創業時に人集めに苦労したという。モルガン・スタンレーや楽天球団で活躍したのだから、順風満帆の起業だったのではと思っていたが意外にそうではなく、他の起業成功者達と同様、初期は苦労をしたという。そこで思いついたのが「草ベンチャー」という言葉だ。メンバーはそれぞれ平日は仕事を持っているが、週末になると集まって野球をする草野球のイメージで人を集めたという。

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2023年12月10日

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