あらすじ
巨大な「湯沸かし器」=原発が稼働する東京都M市。 科学を信じる早川真(マコト)と霊能少女の稗田真奈(マナ)は、お互いを理解しないまま、手を取り合って「湯沸かし器」の謎に挑む!
東日本大震災直後に描かれた、社会派かつオカルティックなポスト3.11ラブコメディ。放射能も幽霊も、大切なものは目には視えない。
描き下ろし&ポップな新デザインでお届けするリマスター完全版は、コロナ禍以降の世界への警鐘。霊霊霊霊(・o・)
感情タグBEST3
匿名
三基の巨大な湯沸し器が存在する街で、非日常的日常を生きる少年と少女の物語。この湯沸し器が、実は原子力発電所らしいのだけど、では、作中に登場する謎の幽霊は何なのだろう。
この、大きな物語と小さな物語が同居する、セカイ系的な読み味の物語、最近めっきり見かけなくなった。
Posted by ブクログ
除霊と除染のボーイミーツがールなラブストーリー。すべては視えないけれど存在している。
幽霊も放射能も愛情も視えることはなく、ただ在る。主人公たちの住んでいる東京のM市にある巨大な湯沸かし器という名の原子力発電所が爆発した。
視えない銃弾が飛び交い、学校の校門付近には幽霊の通り道(僕の故郷の岡山ではナメラスジと呼ばれたりしますね)があり、少年は放射能に脅えながらも真実を知ろうとし少女は幽霊が視えてしまう。
少年と少女が出会ってしまう。たとえ放射能が飛び交う街でも幽霊たちがそこらじゅうにいても、君たちは出会ってしまった。
だから視えないものを確かめる冒険譚を、十代の季節が過ぎ去る刹那の一時にきっと寄り添える相手がそこにいる。始まりの第一巻。
ねえ、君たちはなぜ出会ってしまった? その答えはいつか視えるのかな、いつか忘れてしまうのかな、湯沸かし器が爆発する時に少女が少年に吐いてしまうゲロ、それでも握りしめた手の温かさと唇の感触が残るのかな。
ハロー、ベイビー
僕はいつも不思議だね
人は見えるものを欲しがるんだ
いずれ自分は消えて行くのに
野島伸司脚本
『世紀末の詩』二話「パンドラの箱」より
Posted by ブクログ
3.11を念頭に書かれたものなのだろうと思う。まだ1巻なので、面白いとは言い難いけど、余裕があればまた読んでみたい作品でした。自分の町にある巨大な何か?あれはいったいなんなのか。。
Posted by ブクログ
ある程度のカテゴリを全部ぶちこんでシチューのように煮込んだようです。
青春なのか、恋愛なのか、セカイ系なのか、環境問題なのか。SFにもみえるし、オカルトにもみえる(ヒロインはユーレイがいるから学校に行けないそうです)原発問題に少し乗っかっている感覚も受けます。巨大な湯沸かし器、って原発の象徴では?
ヤング・アライヴ・イン・ラヴ、というタイトルですから、恋愛系に落ち着きそうですが、作中でも終盤主人公とヒロインはカップルになる、んだけれども、なんというか、『最終兵器彼女』みたいな、そんなイメージも浮かび上がる、不思議な作品です。