あらすじ
感染力、毒性の強い新たなウイルスが長崎で発生。体力のないお年寄りらから罹患して、高熱や下痢、嘔吐を引き起こし、死に至らしめる。その新型ウイルスが蔓延した飛行機が東京に向かう。感染者を助けようとする機内の医師、治療薬を探す研究者、首都圏封鎖も視野に入れる政治家――。未曽有の脅威と闘う人間を描いたタイムリミット・サスペンス。
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Posted by ブクログ
コロナ禍のような小説を探して読んでいます。
パンデミックというお馴染みのフレーズの題名に惹かれ手に取りました。
本に出てるくるウイルスはコロナとは比較にならない代物でした。途中からの展開が最初のページにつながり、なるほどそうくるのかと、ページを繰る手が止まりませんでした。まさにバイオテロ。
一企業が利益のためにそこまでするかと思いましたが、映画のようなスリリングな展開で面白かったです。
Posted by ブクログ
大原省吾『首都圏パンデミック』幻冬舎文庫。
まさに今の時代だからこそ興味ひかれるタイトルだ。2016年に刊行された『計画感染』の改題作とのこと。内容からすると改題前のタイトルの方がしっくり来る。種を明かせば、本作の中では首都圏でパンデミックは発生しないのだから、誇大気味のタイトルという訳だ。
しかし、ストーリーは独創性があり、ウイルスに関する専門知識もちりばめられており、非常に面白い。
プロローグにバンコク発の羽田行きの旅客機内で乗客の発症する場面が描かれる。本編に入ると、主人公の新庄直人がタイで記憶を失った謎の男として登場する。また、長崎県の五島列島の小島で、強力な新型ウイルスにより島民の殆どが短時間で死に至るという恐ろしいシーンが描かれる。
その後、物語はタイと日本を行き来しながら、予想を覆すかの如く紆余曲折しながら、新型ウイルスの謎と感染拡大の恐怖が描かれていく。
新型ウイルスの日本上陸を目前に日本政府が下した決断は……
見事な結末に胸を撫で下ろしながら、今の新型コロナウイルス感染が世界で一刻も早く収まることを願うばかりだ。
本体価格830円
★★★★★
Posted by ブクログ
読み応えのある小説だった。
同時多元的に展開されるストーリーは、この手の小説には非常に向いていると思う。
また、記述が詳細で、イメージが頭に浮かぶ。
是非とも、映画化して欲しい作品だ。
Posted by ブクログ
コロナ渦前の作品
記憶を無くした主人公がなぜか海外の川で目覚める。謎の集団に襲われるが、現地人の兄妹に助けられながら自分が何者か?自分が掴んでいる秘密は何か?を取り戻しながらあるモノに対して奮戦する物語。冗長なシーンもあまりなくスピード感を持って進んでいく。特に飛行機内のシーンはスリリングで、登場人物たちのプロフェッショナリズムを感じた。ミサイルのくだりも現実に起きたある事件に関する書籍を読んでいるとリアリティを感じた。。
Posted by ブクログ
新型インフルエンザが首都圏を襲う?
主人公は記憶喪失の男
彼は何者なのか?
長崎の松ヶ島で蔓延した新型インフルエンザ
飛行機内で蔓延した新型インフルエンザ
物語の流れもよかったし
インフルエンザの脅威も緊迫感あったし
楽しめました
それにしてもインフルエンザの症状進行が早すぎ
Posted by ブクログ
数年前に読んでいたらこんなこと起こったら怖いな〜と小説の中だけで完結できていたかもしれない。
けど、コロナ禍の今は、現実に起こってもおかしくない…妙に重なる部分が多くありました。
お金が絡んだ人間の思惑とウイルスの変異、こわい。
Posted by ブクログ
この作品はコロナ禍の中に読む作品として、意味が深いと思います。『計画感染』の改題との事。今の時代だからこそ『首都圏パンデミック』にしたのでしょうね。サクサク読めます。