【感想・ネタバレ】銀座アルプスのレビュー

あらすじ

近代文学史の科学随筆の名手による短文集の傑作。「電車と風呂」「鼠と猫」「石油ラムプ」「流言蜚語」「珈琲哲学序説」他30篇。写生文を始めた頃から昭和八年まで、寅彦の鳥瞰図ともいうべき作品を収録。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

明治〜昭和初期にかけての日常のあれやこれやを著名な物理学者おじさん(おじいさんか)が好き勝手に考察して書く随筆。
当時の男性の書く文章で、やや難解だったけれど非常に面白かった。当時の世の中のこともわかり、とにかく大変に興味深い。
飼い猫のこと、絵画のこと、地震、火災、庭の植物、映画、音楽、ラジオ、研究、そして東京という町…。おじさんの興味は多岐に渡り、それらについて、驚くほど現代にも通じる感性で語られている言葉たち。
人間の営みの変化する様と同時にその普遍性を強く感じた。

そして、この人は現代に生きていたら間違いなくスタバで論文を読んでるおじさんになっていただろうな、などと勝手に想像して笑った。

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2022年02月20日

Posted by ブクログ

ようやく、開くことができたという感じ。

あの時代を生きた人のエッセイは今の時代すべてを理解することはできないかもしれないけれど。それでも、と思う。

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2023年10月13日

Posted by ブクログ

物理学者にして、随筆家であり、俳人。加えて音楽や絵画にも造詣が深く、もうこれは知の巨人としか言いようがない。
エッセイの楽しみのひとつは、著者の空想や妄想を辿ることにあると思っているのだけれど、本書では空想にもある程度の科学的根拠があるから、凡人から見ると空想になっているようには見えない。ましてや、妄想の欠片などどこにも落ちていない。ならばというわけで、酒に酔わせて酔客の戯言を引き出してみたいとの邪心を覚えたのだが、下戸だというからこれも叶わず。
どこかに付け入る隙はないものか。

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2020年09月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

好きなフレーズをひとつ。

「コーヒー茶碗の縁がまさに唇と相触れようとする瞬間にぱっと頭の中に一道の光が流れ込むような気がすると同時に、やすやすと解決の手掛かりを思いつくことがしばしばあるようである。」

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2024年10月28日

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