あらすじ
水戸学のプラグマティズムを、近現代日本を支えた経済思想へと発展させた人物こそ、渋沢栄一であった。『論語と算盤』で水戸学の朱子学批判を賤商思想批判へと読み換え、尊王攘夷思想から継承した経済ナショナリズムで日本の近代資本主義を確立した渋沢。その精神を受け継ぎ経済政策の実践に活かした高橋是清、岸信介、下村治ら実務家たちの思想に「日本経済学」と呼ぶべき思考様式を見出し、そのプラグマティズムと経済ナショナリズムに危機に立ち向かう実践的姿勢を学ぶ。
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Posted by ブクログ
渋沢栄一、高橋是清、岸信介、下村治を中心に、明治から現代に至るまで経済を支えた人たちの思想を連ねている。プラグマティズム(聞き慣れない言葉)とナショナリズムという共通したところに軸をおきながら。
彼らは、それぞれの生きる時代の難題に、理論を盲信することなく実践の中で得られる洞察を発揮して、柔軟に対処し、日本の活路を見出し、偉業を成し遂げてきた。
経済に限らず、何かの理論や説を信じて突き進むのは楽だし、安寧である。
しかし完璧なものはなく、人は理論と実践を通して現実世界で起きる矛盾を延々と行き来し続けなければならない。(先人達の理論を学ぼうとしない人は、それもまた無政府的な理論を盲信している状態だ)
一方、ナショナリズムという言葉を聞くと、帝国主義を連想する感はあるが、つまりは国民の生活を大切にすることを、この文脈では使われている。(そこから派生して過激な思想に取り憑かれてしまう人たちはいる)
また、貨幣理論、インフレ・デフレ時にすべき政策についても、話の中で出てくる。文献を参照し、著者の考えも併せながら。
(まだ上手く整理できていないので、読み直したい)