あらすじ
夫はヘタレな警察トップ、
妻は隠れた名探偵。
夫にかわって謎解きよ!
平安ラブコメミステリー誕生!
恋に無縁のヘタレな若君・祐高(すけたか)と頭脳明晰な行き遅れ姫君・忍(しのぶ)。
平安貴族の二人が選んだのはまさかの契約結婚!?
それから八年、検非違使別当(警察トップ)へと上り詰めた祐高。
しかし貴族仲間からはイジラれっぱなしで不甲斐ない。
そこで忍は夫の株をあげるため、バラバラ殺人、密室殺人、宮中での鬼出没と、
不可解な事件の謎に御簾の中から迫るのだが、夫婦の絆を断ち切る思わぬ危機が!?
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Posted by ブクログ
平安時代を舞台にした作品ふだんあんま読まないから序盤は少し場面をイメージしづらい部分があったけど、慣れたら楽しく読めました。
屋敷にずっといる姫様が冴えた推理を連発する安楽椅子探偵もの……と思いきや、世間知らずさが推理に現れてたり直接現場に赴いたり、忍さんの個性の強さとただ振り回されるだけじゃない佑高さんのやり取りが楽しい。
最初「忍さんウザっ!」って印象だったけど、読み進めたら忍さんの内面や行動の意図が見えてきて「何この夫婦かわいすぎる」ってなった。
Posted by ブクログ
――
平安貴族には、謎と毒舌がよく似合う。
って、中世文学演習で習った気がしてきたぞ?(うちでは平安は中世に含まれました)
にしてもこんなに親和性があるとは、新発見。素直にお気に入り。
平安の京都を舞台にしているんだけれど、謎と毒舌、というとまぁ現在の京都にも通じるところはあって。所謂武家貴族の精神があるから京都のひとはたたかえるひとなんだと思っている。だからこええんだよ←
「恋に無縁のヘタレ若君と頭脳明晰な行き遅れ姫君」のラブコメとしても単純に面白いし、平安の世ということをしっかり活かしたトリックもにんまり。内観イメージするのが難しいひとはあさきゆめみしでも読みましょう。登場人物と用語に一気に偏見入るけど。
ミステリとしては、“視線の密室”の章が秀逸だと思います。盲点を突かれる、というこの盲点、がこんなに言葉どおりだと痛快。
おもしろかったー!
よに逢坂の 関はゆくゑも許さねど
いづれか知らぬ 声はふみゆく
文法合ってる? ☆4.2