【感想・ネタバレ】怖い話を集めたら 連鎖怪談のレビュー

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年09月22日

恋愛小説家であるいつきは、昔の知り合いである編集者の出泉からノベルアプリで使用する怪談の取材、編集を頼まれた。仕事に困っていたいつきは、快諾するがいざ仕事を始めると奇妙な事に「呪い」にまつわる話ばかりが集まり始めた。

主人公であるいつきが仕事を通して5つの怪談話を収集していく。そのどれもが呪いに関...続きを読むする内容で、おどろおどろしい。また、家を繁栄させるため生贄としての嫁、捨てられた妻と赤ん坊、男に心酔する女など男女の痴情の果てから生まれた呪いばかりで嫌悪感が募り、非常に気持ちが悪い。怪談を読んでいる間はドキドキしたり、終始胸焼けに苦しんだりと忙しかったが、とても読みごたえがあった。怪談もさることながら、この小説の主軸である「呪い」の本質について言及している部分が興味深い。呪いは『効く』んです。信じていようと、いまいと。 このセリフを見て非常にしびれた。腑に落ちたというのが一番近い感情か。何故人々は呪われてしまうのか。 呪いはある種のシステムで、正しい順序を踏めば簡単に人間に効く。「リング」ならば呪いのビデオて、「呪怨」ならば呪いの家に踏み込んで。呪殺された彼らは、自ら正しい手順を踏んで呪われた。呪いは正しい手順を踏めば、誰にでも効く。 なるほど納得である。最後の不穏な感じもよく、久しぶりに読み切った!爽快!という感じ。それにしても出水気持ち悪すぎる。倫理も道徳のねじも何もかんも吹っ飛んでる。

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