【感想・ネタバレ】三軒茶屋星座館2 夏のキグナスのレビュー

あらすじ

夏が訪れ、路地裏に佇むプラネタリウムにさらに騒々しい面々がやってくる! 店主の和真、弟の創馬に美少女・月子。“親子3人”の哀しくも大切な過去が、少しずつ明かされていく。黄道12星座の蟹座、獅子座、乙女座に、白鳥座、物語のキーとなるヘラクレス座。夏の星座の物語は、どこまでも熱く、激しく、そして愛しい。好きな人と夜空を見上げたくなる――人生讃歌エンタメ小説、待望の第2弾!


夏が訪れ、路地裏に佇むプラネタリウムにさらに騒々しい面々がやってくる!
店主の和真、弟の創馬に美少女・月子。“親子3人”の暮らしに熱風のごとく乱入する、和真に恋する謎の美女。
そして、家族の秘密の鍵を握る女性の存在が、哀しくも大切な過去を、少しずつひもといていく。

黄道12星座の蟹座、獅子座、乙女座に、白鳥座、物語のキーとなるヘラクレス座。
夏の星座の物語は、どこまでも熱く、激しく、そして愛しい。
好きな人と夜空を見上げたくなる――人生讃歌エンタメ小説、待望の第2弾!


まったく新しく、どこか懐かしい、「三軒茶屋星座館」はこんな小説です!

その1.ギリシャ神話の「超訳」が彩る、私たちの物語
星座館で和真が語るのは、よそでは絶対に聞けない、バカで不器用で欲深い、どうしようもなく人間くさい神々の姿。
大胆な現代版アレンジで、楽しく簡単に神話が学べます!

その2.現代家族の在り方を問う、新しい「絆」の物語
星座館では別々に育った双子の兄弟と、血のつながりのない娘がともに暮らします。
そして様々な事情を抱えた常連たちが集う。疑似家族としての「絆」を作っていきます!

その3.都会であり下町でもある、実在する街の物語
物語には、実在する場所や店が数多く登場。
その風景を思い浮かべながら、または知らない街を旅するような、街と密接に結びつく新しい小説の楽しみ方が味わえます!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

第二弾も相変わらず和む。
ほんわかじんわりココロが暖まる。

素敵なセリフもたくさんあって悩ましい。
幸せな悩みだ。

いい歳して外見しか見てないの?などと見当外れなことを言う女がいる。バカかと思う。もちろん容姿が全てとは思わないし、むしろ逆だと奈都子は考えていた。三十代四十代になってもきちんと自分が身につける服装に気をつけている人間は、ほとんど例外なく賢くて、ストイックだ。知的で心の強い男を探すのであれば、まずその服装を見るのが一番わかりやすいだけなのだ。

仕事が優秀な女性に限って、たまにとんでもなく男を見る目のない人間がいる。

他人同士の恋心は客観的に洞察できるが、自分に向けられる好意に関しては理解不能だ。
だが和真は自分自身の恋愛に興味はない。誰かの気持ちを背負うことなど、もう自身にはできないからだ。

正直であることが正義だなんて、まさかお前も思わないよな。いい歳して人に言えない秘密を持てないような奴こそ、ろくな大人じゃない。

経験に対する感情の処理の方法は人それぞれだ。

それでも、記憶に残っている人は全て好きな人、と彼女は言い切れる人だった。許せない人でさえ、好きになろうとする人だった。
前を向いて生きていける、つよい人の言葉だ。
 

0
2022年09月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

三軒茶屋星座館の2作目。

白鳥座の話では、葵のマネージャーが最初めちゃくちゃ嫌な人だなと思っていたけれど、最後は葵のためにしていたことと分かり、株が上がりました。一方、ヘラクレス座の話では、英雄の良い人感を最後はぶち壊してて、真逆の展開に。男のプライドや嫉妬心って半沢直樹の世界だけだと思ってました。怖い。

個人的に一番面白かったのは、蟹座の話。闇業界の保科の以外な趣味が発覚し、友達と仲直りするにはどうしたらいいか真剣に悩むところが、作中でも表現されていたけれど、女子高生みたいでコミカルに楽しめました。最後のオチもみんなが救われる展開で良い読後感でよかったです。

獅子座と乙女座の話は和真がメインの話で、過去の恋人について語られました。月子の母親がまさかの昔の恋人で、既に死んでいることが判明。創馬がなぜ結婚したのかが納得されられました。月子の母親が恋人であること、死んでしまっていること、月子に恋人の面影を見てしまうこと。いろんな感情が入り乱れ、混乱し、みんなを突き放して和真はプラネタリウムへ閉じこもります。恋人の幸せをずっと願っていたはずなのに、恋人に嫉妬してしまう自分がいる。自分がその隣にいないことへの悲しさなのかもしれません。和真の葛藤が読んでいて本当に苦しかった。
自分と向き合い、月子と向き合い、一度は部屋を出て行った2人と再び一緒暮らすことを選んだ和真。3人が幸せになってほしい、いや3人と周りのみんな、家族が幸せになってほしいと優しい気持ちに包まれてすごく良かったです。

まだ恋人がなぜアメリカに渡ったのか理由は判明していませんが、それはまた次回作に期待して、続きを楽しみたいと思います。

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2021年02月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

三軒茶屋星座館第二弾。今回は新たな常連客AOIも増え、脇を固めるさまざまな登場人物たちがおもしろくなってきた。それに、相変わらずの和馬の星座の解説は脚色がてんこ盛りで、ギリシャ神話がこんなんでいいのかとも思うけど大筋はあっているとのことなのでいいのかな。と楽しく読み進めていたのだが、最後のほう月子の描いた絵から出生が明らかになってきて涙なしでは読めなかった。また、続きが読みたい。

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2017年08月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

相変わらず和真の語り口は面白いです。
過保護な親バカ街道をまっしぐらかと思いきや、和真と元カノのお話で急展開。謎はまだ残るものの、この1冊で親子になってきたなぁと。

個人的には葵が好きになれない。
でもピカ爺と奏太とリリーが好き。

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2019年06月18日

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