あらすじ
弱さを受け容れ、本音を伝えあう関係が、組織を変える。
人と組織の研究に多大な影響を与えてきた研究者が、
半世紀にわたる探究の末にたどり着いたリーダーのあり方とは?
『人を助けるとはどういうことか』『問いかける技術』など
、数々の名著を生み出した著者の集大成。
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Posted by ブクログ
人との関係には、次の4つのレベルがある。
レベルマイナス1
全く関係のない、支配と強制の関係
レベル1
単なる業務上の役割や規則に基づいて監督・管理したり、サービスを提供したりする関係。大半の「ほどほどの距離感を保った」支援関係
レベル2
友人同士や有能なチームに見られるような、個人的で、互いに助け合い、信頼し合う関係
レベル3
感情的に親密で、互いに相手に尽くす関係
謙虚なリーダーシップとは、
この組織のレベルをレベル1からレベル2の段階に引き上げるために、個人的な関係を重視するリーターシップのことだ。
教育で考えると、ついつい子供たちを集団として捉えたり、意図せずとも番号的に認識したりしてしまうことがある。
そうではなく、まずはひとりの人間として考えようとすること。
よく言われることだが、もう一度自分が意識できているか振り返ってみたいと思った。
Posted by ブクログ
『本書を書いたのは、職場での関係構築のプロセスののとを、仕事の内容と同じくらい、あるいはそれ以上に、読者によく考えてもらいたいからである (p.203より)』ここを、もっと冒頭にはっきり書いてくれたら、もっとこの本は読みやすかったのかもしれない。
『キャリア・アンカー』の著者らしく、人の価値観やその人そのものに個人的な関心を寄せることがリーダーシップにおいて大事であることを、様々な事例をもとに主張している。
内容としては共感できるけれど、これは訳者の問題なのか非常に読みにくい。直訳すぎて、そこが気になって途中からいらいらしてしまった。読み終わるまでに辛抱した。もっとわかりやすい訳にしたら、きっともっといい本なのではないかと思う。
✴︎最も役立ったポイント
アメリカ軍における謙虚なリーダーシップ例
原子力潜水艦マルケ艦長の事例。
ヒエラルキーが強く、言われたことをやるだけの階層型組織が、やる気に溢れ抜群の成果をあげるようになった。
マルケがした上等兵曹にした問い
Q今の仕事のやり方に満足しているか?それとももっといいやり方に変わって欲しいか?
Q現行の手順の中で自分が変えたいと思うものはあるか?
また、部下の提案の言葉遣いを変えた。
これまで:〜したいのですが、わたしはどうすればいいですか?どうすべきでしょうか? という許可を求める言葉遣い
改革後:〜したいと思います、〜するつもりです、私は〜します、
→権限を与えられている。明確な意志があると乗組員自らが感じられるようにする
アメリカ軍なんてヒエラルキーの極みだと思っていたので、ちょっと意外な事例だった。