あらすじ
「多細胞生物はすべて死ぬ」はウソ!?
クラゲ研究の世界的権威が、全人類が希求する不老不死のメカニズムに迫る。
人類の永遠のテーマとされる「不老不死」。
世界中に不老不死伝説は存在するが、科学技術が進んだ現在でも、その夢は実現できていない。
ところが、クラゲの仲間に、その例外がいることがわかった――。
その名も「ベニクラゲ」。
驚異の能力をもつその生物はどんな生態をしているのか、不老不死のクラゲの研究はどのような未来を私たちにもたらすのか。
今、生物界で最も注目を集める「死なないクラゲ」のすべてがわかる一冊。
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Posted by ブクログ
クラゲ研究者である著者のベニクラゲの若返りについて書かれた本。「Life science(吉森 保 (著))」で 不老不死のクラゲがいると読み、本書を探して読んでみたものの、確かに若返るが、飼育では2回までしか若返りを実験できておらず、条件が難しいとすぐ死んでしまうので、不老不死というほどではない。そもそも不老でも、不死でもなく、単に若返るということ。
しかし、生体からポリプになるということは確かめられているので、条件さえ整えれば、不死かもしれない、ということで本書のタイトルになったのかと思います。
「Life span: 老いなき世界」を読んだ後に、本書をワクワクしながら読んでみたものの、若返りの機序等の話はなかったので少し残念。でも、ベニクラゲも含めて、健康寿命に関係する研究は今後も進んでいくと思われるので、ウォッチしていきたいと思いました。
Posted by ブクログ
若返り生き続けるベニクラゲについて、研究の第一人者が語ります。
ベニクラゲの生活サイクルや、これまでの研究生活が楽しく綴られています。
飼育しながら若返りをさせる世界一の技(忍耐力と努力)を持っていることに脱帽しました。
不老不死はいずれ可能になると思いますが、人間がそれに値する存在かについては著者同様に疑問です。
研究の進展に期待しながらも、彼らの秘儀のままで良いのではないかと思ってしまいます。