あらすじ
世界MBAランキングで国内1位にランクインしている人気校、
名古屋商科大学ビジネススクールで行われているディスカッション授業を誌面で完全再現。
これから学ぼうとしているMBA入門者から経営者や起業家の実践ニーズにまで応える一冊。
ハーバード・ビジネス・スクール日本リサーチ・センター長 佐藤信雄氏推薦!
「本書はMBA教育の核心である「参加者中心型」のケース討論を垣間見ることができる、類書にない内容である。
MBAに興味がある学生・ビジネスパーソン・教員にぜひ読んでもらいたい」
本書の内容のベースは、
ビジネススクールで行われている人気講義「Aligning Strategy and Sales」だ。
これを日本語に直訳すると「戦略と営業の調和」、
著者なりに意訳するなら「経営戦略とマーケティングのマリアージュ」である。
マリアージュとは、フランス語で結婚という意味だが、
ワインと料理の場合、お互いを高めあい、良さを引き出しあい、幸せな食事の時間を提供すること。
経営戦略といっても事業戦略、差別化戦略などさまざまなレイヤーがあり、
それぞれが「整合」「融合」「調和」されていないと、
「戦略」が実際にうまく機能せず、絵に描いた餅に終わることになる。
事業戦略とマーケティングをどう整合、融合させればよいのか。それが本書のテーマだ。
本書では経営戦略、事業戦略、マーケティング戦略の基本的な理論をおさらいしたうえで、
実際のMBAの授業の中で行われているディスカッション授業の一部を、実況中継の形で紙上に再現していく。
議論において題材とするのは、IBM、マクドナルド、LVMH、ユニ・チャームという4つのケース。
これらをもとに行われるディスカッションにより、
受講生とともに経営戦略とマーケティングの現実に迫り、
「自分ならどうするか」?と徹底的に考える訓練を展開していく。
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Posted by ブクログ
思った以上に面白かった。実況中継?とスタイル出来にちょっと懐疑的だったが、会話の内容が実践的で十分実ビジネスとの関連性もあったように思う。セオリーを知ることは本当に重要、でもそれを踏まえて考えることこそが、実学なのだろう。そして出来れば議論してみること。当たり前と言えば当たり前だが、そんな場は会社にはないのは現状。
この本に関して言えば、色々なフレームワークの使い方において、明確にしていることがためになる。
・コストリーダーは一位の戦略
・集中とは一位とは競争しないこと
・官僚化とは意思決定したら負けということ
・リーダー企業はフルカバレッジ
など。ここまで明快に言い切ってくれる本は珍しいのでは?
答えなんてないのだから、考えるプロセスをしっかりしたいところ。
Posted by ブクログ
フレームワークの個別の解説だけでなく、立てる戦略に対してどのフレームワークを使えばいいのかが解説されていてわかりやすかった。また、実践的なケースメソッドでフレームワークを複合した解説(製造業と物流業にみるPLCと5Fの組み合わせ、成長期には製造業の交渉力が強まるなど)は、学びの定着に大いに役立った。
Posted by ブクログ
【星:4.0】
経営戦略、マーケティング学び始めの私にとってはなかなか良い内容だった。
タイトルのとおり、名商大ビジネススクールのMBA授業の実況中継である。
最初に経営戦略・マーケティング基礎知識、その知識を実際に使って覚えるためのケーススタディという2部構成となっている。
経営戦略・マーケティングというと色々とフレームワークが出てくるが、このフレームワークの使い方が分かりやすく書かれている。
そんな意味で初学者にはうってつけだと感じた。
ただ、深く学びたいという人にとっては物足りない内容だと思う。
Posted by ブクログ
マスマーケをやっている時、MBAで習ったターゲティングってなんで必要なのってすごい思っていたけど、マスを狙う場合は顧客ニーズをフルカバレッジする必要があるので、ターゲティングはあまりしない方が良いというマクドナルドのケースを見て、疑問が腹落ちした感じ。
逆にフォロワーやニッチャーが差別化やターゲティングをすべきという話。コトラー先生がちゃんと説明してくれていた。