あらすじ
「秘すれば花なり、秘せずば花なるべからず」。神・仏に邂逅した出来事を、神事・仏事として「花」をもたらすべく再現する儀礼“猿楽能”をどのように修するか。約二十年かけて増補改訂、推敲が重ねられた世阿弥の主著。有限・無常な修者は、生涯を通して「花」を体現すべく、しぐさ、舞、物まね、音曲をどのように習い学ぶか、台本である謡曲をどのように作るか、興行はどうあるべきかなどが論じられる。そこでは幽玄論の確立とともに、日本文化史上稀有な奥行きの深い思想を展開。本書は『風姿花伝』を日本思想史の文脈のなかに位置付け、捉え直した画期的訳注書。
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Posted by ブクログ
原文、注釈、現代語訳と構成はとてもよい。古語にもだいぶ慣れた気がする。でも難しくて解説がないと自分のポンコツな頭の中にはなかなか入ってこなかった。
能、猿楽の発祥から歴史、年代ごとの稽古について、初心忘るべからず、男時と女時などなど、能についてはもちろん、その他勝負事だったりに生きそうな部分もある。伝え聞くにいろんな人が座右の書としているだけのことはある。離見の見は花鏡という別の書なんだね。