あらすじ
九州でトマトが枯死する病気が流行し、帝都大学の植物病理学者・安藤仁は農林水産省に請われ現地調査を開始した。安藤は、発見した謎のウイルスの分析を天才バイオハッカー「モモちゃん」の協力で進めるが、そんな折、トマト製品の製造販売会社の研究所に勤める旧友が変死。彼は熟さず腐りもしない新種のトマト“kagla(カグラ)”を研究していたが……。弩級のバイオサスペンス、登場!
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Posted by ブクログ
九州、中国地方を端緒に広がるトマトの異変。アメリカの外資系アグリ企業の遺伝子操作、そして日本市場への進出の影が見え隠れする。これに立ち向かうのが、植物学者とその後輩である農水省の女性キャリア官僚。かつて恋人であった2人である。STAP細胞の事件をヒントにしたような経緯も出てくる。
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もし、植物ウィルスが発生して、次々枯らして、人類の食生活に影響を与えたら、大変なことである。
そして、そのウィルスが故意的にまかれたものだとしたら・・・
コロナ禍の現在に読んでいて、とても怖くなる話。
バイオサスペンス、ミステリー、ちょっとコメディの小説。
続編が「ラストスタンド」
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おもしろかった。
トマトを枯死させる謎のウイルス、熟さないトマト、旧友の死、複数の謎に主人公が迫っていくミステリー。
しっかりと作り込まれた世界観、ユニークな登場人物、からみあう不可解な謎たち…専門知識がやや難解なところもあったが全体として読みやすく、惹き込まれた。
私は途中からなんとなく真相や展開が読めたが、それを差し引いても完成度の高い一作だった。
ラストに向けて若干失速した感じがあって惜しい。
☆4.0
Posted by ブクログ
まさかのトマトパンデミック。感染モノが好きでたくさん読んでいるがトマトが被害者になるとは…!着眼点が斬新で面白い。
専門的なところはサラッと読みながら、登場人物に個性があり惹き込まれる。イチオシはモモちゃん。
続編があるらしいので次はそちらを読む予定。
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バイオサスペンス×ミステリー。
中には、難しい単語も出て来ますが、問題なく楽しめます。
九州地方で、トマトが枯死する事件が発生。
帝都大学で植物病理学者の安藤 仁は、農水省の要請により、現地調査を開始する。
そんな時、ある研究所に勤める友人が変死する。
彼は、熟しも腐りもしない新種のトマト『カグラ』を研究していた。
まったく別の2つの事件が、奇妙な符合を見せ始める。やがて、見えて来る黒幕の正体とは?
果たして、安藤は、この謎を解けるのか?
天才バイオハッカーのモモちゃんが、良い味を出しています。
Posted by ブクログ
ミステリー・バイオサスペンス・エンターテイメント性、どれも高く楽しめた。
気になったところもある。普通そこで通行人に助けを求めるだろ?って思うところを そうしなかったり、(事情が事情だからという事はあるのかもしれないが)警察を全く頼りにしていなかったりしたトコロに違和感があった。
また専門知識が必要そうなところは ホントにそうなるのかな?と感じることがままあった。特に最後の結末は こうだと言われたら そうなのかと受け止めないといけない感じで スッキリ具合は不足だったかな?
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近年、感染というワードは人間にとりこみゾンビ化するというイメージが定着しているように感じているが、植物にスポットをあててやがて人間にかえってくる展開、聞きなれない専門用語や化学の話もでてきますがラストまでひきつけられるストーリーでした。
Posted by ブクログ
気持ちとしては星3.5です。
農業を舞台にしたミステリーは読んだことが無かったので新鮮でした。
細かい謎が多く仕込んであり、物語中盤から最終盤までどんどんと種明かしされていくのでイッキ読み出来てしまいます。
ウイルスの解析や、対処の実施などはちょっとご都合主義すぎるかなと思いました。
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トマトが枯死するウイルスの調査の話から始まり、世界中の植物を絶滅させかねない大きな話になっていく。
SFっぽさはなく、専門的な説明で話が進められ、バイオ分野素人的には本当に有り得そうに感じ本当に面白かった。
話は面白かったものの、主人公が若い女性に持てたり暴漢と果敢に戦ったり、地位は低いが能力は認められていたり、誠に勝手ながら願望のようなものを感じてしまい違和感を感じてしまった。
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おもしろかった~!
九州でトマトの病気が流行。
原因を探るべく調査を開始した帝都大学の安藤と農水省の里中。原因は新種のウイルス!?そんな折、旧友が謎の自殺をし、その研究を引き継ぐことに。それは「熟さないトマト」の原木の調査だった。
くろきすがやさんって一体どこからこんな専門的な知識を得たんだろ~ってすごく不思議に思ってあとがきを読んで納得。
さらにユニットというものおもしろかった~。
ちょっとこの小説はドラマで見たいみたいかも。
個人的には「モモちゃん」好きだわ~
ぜひ次回は「モモちゃん」主人公で書いてほしい!
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トマトが枯死する病気が流行る。
原因究明のために、農水省から依頼を受けた帝都大の学者安藤。
彼にはスキャンダルで失脚した過去があった。
植物学や理系分野に明るくなく、専門用語は苦慮しましたが、ストーリーはとても面白かったです。
主人公の安藤が魅力的だってことも興味深く読めた一因かも。
遺伝子操作された植物というのは好ましくないとは思いますが、対策としては仕方が無いのでしょうね。
科学者の方達の次々出てくる発想に頭が下がる思いでした。
Posted by ブクログ
企業テロ + バイオハザード的小説。
サスペンス有り、バイオレンス有り、ミステリ成分もあり、
一粒で何度も美味しいお得な作品(^ ^
主人公も周りの登場人物も、面白いキャラが多い(^ ^
好きになれるかどうかは別として(^ ^;
でも、農水省とかモモちゃんとか、
正直ちょっと設定がファンタジー過ぎるかな(^ ^;
いくらノーベル賞候補者だって、
もはや「国家プロジェクト」規模のマシンを
個人の権限で使える訳無いような気も...(^ ^;
ストーリーは、リアリティがあって素晴らしい(^ ^
文章も、深みはないが読みやすく分かりやすい。
が、ちょっと物事が主人公に都合良く進みすぎか。
すべてのエピソードに、あと一つずつ必然性があると、
もっとぐっとリアルな感じがするのでは...
と思った分、★一つ減(^ ^;
でも、とても楽しく引き込まれて読める。
ウイルスの話も、素人にも分かりやすく書かれてるし、
エンタテインメントとしてオススメです(^ ^
Posted by ブクログ
遺伝子、しかもトマト!今までだったら、まったく馴染みがない分野でしたが、今年の私はちょっと違います。なぜなら、6月に研修で種苗の勉強してきたからです!まさに、品種改良の話だった。病気と抱き合わせで農薬を売るって言ってたなーと思って。でも、専門内容はほぼわかりませんでした!話は面白かったです。
Posted by ブクログ
安藤先生はそれで良いのだろうか。汚名を着せられる終わり方だったので疑問…。と思ったが、真実を述べたところで農業テロなんて混乱だけ残して、わからないままに糾弾される気がするので、学者の立場を残すための受け入れだったのかも。(個人的にあの立場で受け入れ先があったのは裏工作ありと思ってます)
ドライな性格の人物が多く、専門用語が難しい。雰囲気だけで読み進めるタイプの本。
正体不明のウィルスが解明されていく過程は好き。
あと好みではないけど、今回の魔性ヒロイン。
何を考えているのかを知りたいと思わせてくれる系の魔性ヒロイン。
Posted by ブクログ
タイトルのイメージに比べれば軽いハードボイルド調で読みやすい、と感じたのは問題の核心に触れる中盤あたりまで。ウイルス、遺伝子、ゲノムとなると到底全部理解もできないが、理解できなくてもスリリングな感じはわかる。寧ろもっと専門的で難解な用語が並ぶくらいがことの重大さをもっと伝えられたのではないかと思うくらいだ。鳥インフルエンザやコロナ禍などウイルス感染の恐怖がわかってきているだけに、もう少し切迫感のある展開が欲しいと思ったのは読み込み不足か、ちょっと軽い登場人物のキャラか。問題解決となるひっくり返し方が今ひとつだったので星は一つマイナス。一気に読んだからまあまあ面白かったとは言える。
Posted by ブクログ
登場人物が好きでした。ストーリーはトマトの謎の枯死から始まり、それを食い止める。
もっとデザスターパニックものになるかと思ったのですが、思ったよりも被害は小さかったかも。
モモちゃん、良いキャラでした。
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トマトの枯死から始まるミステリー。登場人物の性格も立っていて、文体も平易で読みやすい。一方で少々オチが見え過ぎ、かつストーリーとして無理がある、違和感を覚える箇所もある。手軽にミステリーを楽しみたいならオススメの本。
Posted by ブクログ
面白かった
第16回「このミステリーがすごい!」優秀賞受賞作品
バイオサスペンスのエンターテイメント作品として楽しめましたが、途中、バイオ系の中身は正直ちんぷんかんぷん(笑)
ちょっと危機感があまりなかったのが残念
ストーリとしては
九州にて、トマトが枯死する病気が流行。過去に問題を起こし、干されている植物学者の安藤と、元恋人の農水省の里中が調査を開始。調べていくと、原因は新種のウイルス。
そんな中、安藤の旧友が変死。旧友の死の真相は?
そして、旧友が研究していた、熟さず腐らないトマト。
その秘密は?
バイオテロ、産業スパイ、ハードボイルド、ちょっと恋愛とエンタテイメント色満載の物語
残念なのが新種のウイルスがどれだけやばいことになるなるのか、その危機感が十分伝わってこないこと。
これは、読み手側の知識不足か(笑)
一番面白かった登場人物はモモちゃん。
大活躍でした。
Posted by ブクログ
今の時期に「感染領域」などというタイトルを見ると、COVID19が頭に浮かぶのは止むを得ない。
が、この感染は、植物ウイルスの感染。
トマトが枯死してしまう原因不明の病気が発端。
ちょいちょい、生物学の専門用語が出てくるので、時折混乱をしながらも読み進めたが、面白かった。
生物学の専門用語は、人間のそれともかぶっていて、COVID19の構造などを知識として持っている今だから、自分には読みやすかったのかもしれない。
しかし。。怖い計画だったな。。。
この著書の感想としては不似合いだが。。。
早くCOVID19にも、安藤、モモちゃん、武田さんのような人が出てきて欲しい。。。
自然には勝てないかもしれないけれど、一時的には勝てる人が。
Posted by ブクログ
九州で、トマトの葉や茎がウイルス汚染によって枯死する。それは、積極的に遺伝子組み換えをおこなう米国バイオテクノロジー企業による、バイオテロの始まりだった。
「植物はヒトと違い、同時に同系列のウイルスには感染しない」など、生物学の専門知識に溢れた農業ミステリー。
Posted by ブクログ
この手の小難しい話は大好きなんだけど、所々に描かれる男女の場面が·····残念で仕方ない。
まぁ、ウィルスが何故起きたかは「やっぱりね」って思った。
植物から、そんな事あるんだ~ってウイルスについては興味深かったんだけど·····安っぽい男女の絡みが(笑)テンション下げました。
Posted by ブクログ
トマトの病気や、新種のトマトの研究など、好きなタイプのストーリーだ!と思って読み進めたのだが、登場人物があまり感情移入できない人物が多く、期待ほどには満足感を得られず残念。
Posted by ブクログ
タイトル、トマトでいいんじゃない?
トマトの枯死病からはじまるバイオサスペンスエンターテイメント。
主人公が何気にかっこいいのよね。強いし。精神がタフすぎるし。ラストもお気に入り。
Posted by ブクログ
ジャンルはまったく違うが”ISOLA”を思い出した。自らの足元を崩すがごとき人間の業。いつか本当に現実になりそうで恐い。
あらすじ(背表紙より)
九州でトマトが枯死する病気が流行し、帝都大学の植物病理学者・安藤仁は農林水産省に請われ現地調査を開始した。安藤は、発見した謎のウイルスの分析を天才バイオハッカー「モモちゃん」の協力で進めるが、そんな折、トマト製品の製造販売会社の研究所に勤める旧友が変死。彼は熟さず腐りもしない新種のトマト“kagla(カグラ)”を研究していたが…。弩級のバイオサスペンス、登場!
Posted by ブクログ
生物学的な説明を面倒くさいと思いつつ、わりと引き込まれている自分にビックリ。昔の恋人とずるずるであったり誰にでもいい顔する主人公には共感できず。あっさりと解決してしまったのは残念。
最初のドキドキが持続できなかったのがとても痛い。面白いジャンルなので今後にも期待。
Posted by ブクログ
ゾンビではなく植物遺伝子操作もの。読みやすかったけど、途中専門的すぎて理解が追いつかず。深刻感も解決までの行程ももう少しじっくり書いてほしかったかな。